コラム

日銀金融政策 次の一手

2018年01月24日(水)12時38分

私が現実的に望ましいと思う順番は、

1 今年前半に、マイナス金利解除でゼロ金利に戻し、長期金利は0.1%程度とする。

2 今年後半あるいは年末にETFの買い入れを6兆円から3兆円に徐々に減らすスケジュールを提示する。

3 来年前半に80兆円という数字はなくし、長期金利0.1%という数字一本にする。

4 来年後半にETFを3兆円から0に減らしていくスケジュールを提示する。

5 再来年前半に長期金利ターゲットを0.2%または0.25%に引き上げる。

6 再来年年末にかけて長期金利ターゲットを外し、短期金利ゼロという伝統的な手段の枠組みに戻し、その中での最大限の金融緩和を継続する。

7 その後は景気判断にあわせて、短期金利を上げていく(あるいは上げない)

以上である。

*この記事は「小幡績PhDの行動ファイナンス投資日記」からの転載です

プロフィール

小幡 績

1967年千葉県生まれ。
1992年東京大学経済学部首席卒業、大蔵省(現財務省)入省。1999大蔵省退職。2001年ハーバード大学で経済学博士(Ph.D.)を取得。帰国後、一橋経済研究所専任講師を経て、2003年より慶應大学大学院経営管理研究学科(慶應ビジネススクール)准教授。専門は行動ファイナンスとコーポレートガバナンス。新著に『アフターバブル: 近代資本主義は延命できるか』。他に『成長戦略のまやかし』『円高・デフレが日本経済を救う』など。

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