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不法投棄に落書き...凶悪事件の現場に見る「割れ窓理論」の重要性

(写真はイメージです) nnnnutts-Shutterstock
<無秩序が犯罪を誘発する可能性について、栃木小1女児殺害事件と川崎通り魔殺人事件の現場から考える>
2005年12月、栃木県日光市(旧今市市)で小学1年生の女児が下校途中に誘拐され、翌日茨城県常陸大宮市で遺体として発見される事件が発生した。女児は鋭利な刃物で胸を刺され、所持品や着衣は現場に残されていなかった。
事件から8年半後の2014年6月、男が殺人容疑で逮捕された。だが、彼は無実を主張。事件の物証が乏しい中、母親に宛てた「迷惑をかけてごめんなさい」という手紙が証拠として採用され、2020年3月、無期懲役が確定した。もっとも、彼を支援する市民団体は無実を訴え続け、弁護団が再審請求の準備を進めているという。
この事件は、地域社会の無秩序が犯罪を誘発する可能性を改めて浮き彫りにした。事件現場となった通学路周辺の分譲地には、自動車、コンピュータ、冷蔵庫、自転車、タイヤ、洗濯機などが不法投棄されていたからだ(写真①、写真②)。
また、登下校の近道になったトンネルの壁面に落書きがあった(写真③)。こうした環境が、犯罪を誘発したかもしれない。
この事実を踏まえると、犯罪学で提唱される「割れ窓理論」の重要性が分かる。割れ窓理論とは、ジョージ・ケリングとジェームズ・ウィルソンが1982年に発表した考え方で、「小さな乱れが放置されると、その場所で、さらに大きな乱れを招き、最終的には犯罪を誘発する」とする立場である。つまり、この理論は、環境の秩序維持が犯罪抑止に重要な役割を果たすとするものだ。
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