- HOME
- コラム
- 中東ニュースの現場から
- UAEはイスラエルから民主化弾圧のアプリ導入【イス…
UAEはイスラエルから民主化弾圧のアプリ導入【イスラエル・UAE和平を読む(後編)】
まるでモサドによる暗殺を前提とするような記事であるが、翌年始まった「アラブの春」によってイスラエルが危機感を深めたことは分かるとして、UAE側が関係修復を急いだのはなぜだろう。
UAEにとっても、モサドの監督下で、イスラエル企業のスパイウエアを導入したいという強い思いがあり、それが関係修復、さらに関係強化、そして今回の和平にまでつながる動きを後押ししたことは推測できる。
イスラエル企業が湾岸諸国に販売しているスパイウエアがどのように使われているか、モサドが知らないはずはない。それがムスリム同胞団の影響力を食い止めることになるのであれば、それは自分たちの任務だと考えているのかもしれない。
イスラエルとUAEなど湾岸諸国との和平の背景に、イスラエルの情報機関が民主化や人権を弾圧するアラブの強権体制を支えている構図があることは見逃すことはできない。
9月29日号(9月23日発売)は「コロナで世界に貢献した グッドカンパニー50」特集。利益も上げる世界と日本の「良き企業」50社[PLUS]進撃のBTS
この筆者のコラム
UAEはイスラエルから民主化弾圧のアプリ導入【イスラエル・UAE和平を読む(後編)】 2020.09.22
イランを見据えるモサドが国交正常化を画策した【イスラエル・UAE和平を読む(前編)】 2020.09.22
UAEメディアが今になってイスラエルとの国交正常化を礼賛し始めた理由 2020.09.08
「主導者なき」エジプト反政府デモの背景には、貧困という時限爆弾がある 2019.10.07
イエメン内戦に新展開、分裂・内戦を繰り返してきた歴史的背景を読む 2019.09.10
パレスチナ問題の特殊性 中東全体の危機へと広がり得る理由 2019.04.25
ネタニヤフ続投で始まる「米=イスラエル=サウジ」のパレスチナ包囲網 2019.04.17