米3月雇用22.8万人増で予想上回る、失業率4.2% 今後はトランプ関税の影響が焦点

米労働省が4日発表した3月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は22万8000人増加し、エコノミスト予想の13万5000人増を大幅に上回った。レストランでの求人広告、マサチューセッツ州で2023年撮影(2025年 ロイター/Brian Snyder/File Photo)
Lucia Mutikani
[ワシントン 4日 ロイター] - 米労働省が4日発表した3月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は22万8000人増加し、エコノミスト予想の13万5000人増を大幅に上回った。しかし、トランプ米大統領の関税措置によって企業や消費者の信頼感は揺らいでおり、労働市場が今後も勢いを維持できるかが注目される。
失業率は4.2%と前月の4.1%から上昇、予想は4.1%だった。
2月の雇用者数は15万1000人増から11万7000人増に下方改定された。
フィッチ・レーティングスの米経済調査責任者オル・ソノラ氏は「不確実性の大海に落とされた一滴の朗報だ」としつつも、トランプ大統領の相互関税発表前のデータであることを踏まえ、「来月の雇用統計がより重要な意味を持つ」と述べた。
業種別では、病院や介護施設など医療関連が5万4000人増、社会福祉関連で2万4000人増。
小売は2万4000人増、運輸・倉庫は2万3000人増。
春に向けて寒さが和らぐ中、建設は1万3000人増。レストラン・バーも2万9800人増。
製造は1000人増、金融は9000人増。
ストを行っていたスーパーマーケットの従業員約1万人が職場に復帰したことも雇用者増に寄与した。
政府部門は4000人減。2月の1万1000人減から減少幅は縮小した。実業家イーロン・マスク氏が率いる「政府効率化省(DOGE)」が連邦政府職員の大規模削減を実施しているものの、有給休暇中もしくは継続的に退職金を受け取っている場合は雇用状態とみなされることが背景にあるもよう。
サンタンデール米国キャピタルマーケッツのチーフ米国エコノミスト、スティーブン・スタンリー氏は、DOGEによる政府職員削減が騒がれているものの、「実際には、連邦政府職員の規模は今後1─2年で緩慢なペースで縮小する見通しで、労働市場全体の軌道を根本的に変えるほどの影響はない」という見方を示した。
時間当たり平均賃金は前月比0.3%上昇。2月は0.2%上昇していた。前年比では3.8%上昇と、前月の4%から伸びは鈍化した。
3月は23万2000人が労働市場に参入した。
トランプ大統領は2日、貿易相手国に対する相互関税を発表。全ての輸入品に一律10%の基本関税を課した上で、各国の関税や非関税障壁を考慮し、国・地域別に税率を上乗せする。
相互関税の影響は、来月発表される4月の米雇用統計で明らかになる可能性があると見込まれている。シティグループのエコノミスト、ヴェロニカ・クラーク氏は「すでに減速しつつあった労働市場が、新たな不確実性の増大や関税コストの上昇、政府の支出・人員削減、企業や消費者の信頼感低下といった新たな衝撃に耐えるには不十分であることを示す証拠が相次いでいる」と指摘。「4月のデータは少なくともやや軟調となり、5月以降から夏にかけ、より顕著なぜい弱性が示されることになるだろう」と述べた。