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仏ル・モンド紙が指摘した東京五輪「変異株の祭典」、「鉄の癒着三角形」とは
福島から始まった聖火リレーも、ほとんど報道されなくなった(写真は3月26日) Issei Kato-REUTERS
<東京五輪は「変異株の祭典」になりかねない、と指摘して国会でも取り上げられた仏紙の記事は、他にも辛辣なことを書いていた>
5月10日国会で、共産党の山添拓議員が、オリンピックとコロナ禍に関する質問をした。
「アメリカのワシントン・ポスト紙は、コラムで五輪の中止を促しました。フランスのル・モンド紙も、変異株の祭典となり感染を加速させる危険性があると。開催ありきで突き進むのですか」
菅首相の答弁は、相変わらず言っても言わなくても同じようなことしか答えていなかったが、気になるのは「変異株の祭典」のほうである。
一体、世界的に有名なフランスの「ル・モンド」紙は、何を書いていたのだろうか。
「聖火リレーの沿道の音を消そうとするNHK」
該当の記事は、4月下旬に緊急事態宣言が出た際に発表された「ウィルスの脅威にさらされた東京オリンピック」という記事にちがいない。
リードでは「日本では金曜日(4月23日)東京、京都、大阪、兵庫の各県で新たに緊急事態宣言を発令した。オリンピックを開催するという公約を守る政府の決意にも、ひびが入っているようだ」とある。
記事の前半では、まずはオリンピックに懐疑的になってきた日本の様子が描かれている。
最初に引用されているのは、4月下旬の政治家たちの発言の数々だ。
山梨県の長崎幸太郎知事の発言(健康状態に極めて大きな深刻な影響を及ぼすような感染状況であれば、オリンピックなんかやっているところではない)や、自民党の二階俊博幹事長が4月15日にテレビ番組で発したセリフ(これ以上無理だということだったら、すぱっとやめないといけない)などである。
さらに、東京都の小池百合子知事は、選択肢の一つであってそれ以上ではないと述べ、自民党は大会開催の立場に変わりはないと繰り返したと書いている。
ル・モンドは「二階氏の発言は、多数派の中で生まれつつある疑念を反映している」とする。
全国で起こっていることとして、「7月23日の開会式に向けて、イベントのスケジュールがどんどん変更されている」、「厳重な予防措置にもかかわらず、聖火リレーの参加者1名が陽性反応が出た」と報告。
さらに「熱狂は疑念に変わり、日本の大多数の人々がこのイベントに反対している。政府は反対意見を聞きたくないので、公共放送NHKは、オリンピックに対する抗議の声が響いてくるやいなや、47都道府県をめぐるオリンピックの聖火リレーの背景音(訳注:沿道の人の声)をカットするのが良いと考えるほどである」と書いている。
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