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SNS遮断、支援の申し出を固辞するエルドアン──「神の御業」では済まされないトルコの地震被害
トルコ政府が地震発生後にツイッターを遮断したり、テスラ社CEOのイーロン・マスクからの衛星通信網「スターリンク」提供の申し出も断ったことや、3カ月間の非常事態発令についても、批判の封じ込めや情報統制強化のためではないかという指摘がある。
トルコのジャーナリスト組合は、被災地を取材した記者が妨害を受けたと報告している。
建物倒壊をめぐっては、建設業者など180人以上が既に逮捕されている。手抜き工事の責任はあくまで業者にある、というのが政府の立場だ。
ブルームバーグ通信はトルコ株の指標であるイスタンブール100種指数が地震後に急騰したことについて、「額面どおりに受け取るべきではない。正常な金融の世界からまた一歩、トルコが遠ざかったというのが現実だ」と述べ、政府介入の可能性が高いと指摘した。
権力集中が人災を招いたと批判されるなか、エルドアンはさらなる権力集中によって国難を乗り切ろうとしているように見える。それはあたかも、彼がそれ以外の道を知らないかのごとくである。
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