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5類引き下げ前におさらいする、新型コロナのこれまでとこれから
マスクを着用しない人の姿も珍しくなくなった(写真は3月20日、東京) Androniki Christodoulou-REUTERS
<5月8日から感染法上の分類が季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられる新型コロナウイルス。流行が始まって3年が経過した今、3つのトピックス──最新の感染状況、ウイルスの起源、ワクチン接種と副反応──でこれまでとこれからについて解説する>
新型コロナウイルス感染症の流行が始まって3年が経過しました。日本では2020年1月に初の感染者が確認されて以来、8回の感染拡大の波が訪れ、授業や仕事の急速なオンライン化や「おうち時間」の充実など生活習慣も大きく変化しました。
政府は5月8日から、新型コロナの感染法上の分類を2類相当の「新型インフルエンザ等感染症」から季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げます。
5類になると、緊急事態宣言や入院勧告・指示、感染者や濃厚接触者の外出自粛要請などの行動制限はできなくなり、日本入国者へワクチン接種証明書を求める「水際対策」もなくなります。また、新型コロナ患者の診療や入院の受け入れは、感染症指定医療機関や発熱外来がある一部の医療機関などに限られていましたが、今後は幅広い医療機関で受診ができるようになります。一方で、全額が公費負担だった医療費は、一部自己負担に段階的に移行します。
5類への引き下げによってコロナ対策は一定の区切りがつけられます。しかし、現在は新規感染者数がじわじわと増えており、専門家を中心に「大型連休後に『第9波』がくるのではないか」という懸念も強まっています。
新型コロナのこれまでとこれからを、3つのトピックスからおさらいしましょう。
1. 新型コロナの最新の感染状況
厚生労働省の発表によると、日本での新型コロナウイルス感染症の感染状況は23年5月1日現在、陽性者の累計数が3372万5765人となりました。単純計算で国民の約4人に1人が感染経験をもつことになり、無症状や軽症のため感染者に自覚がなく報告数に計上されなかった例も考慮すると、日本ではこれまでに相当数が自然感染したと考えられます。いっぽう、死亡者数の累計は同日現在、7万4550人です。
ちなみに世界の感染状況については、米ジョンズ・ホプキンス大が23年3月10日まで随時更新していました。最終データでは、累計感染者は6億7657万149人で、累計死亡者は688万1802人でした。
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