ミャンマーでエンタメとクリエイトする日々
2021年11月ミャンマーヤンゴンの様子
みなさんこんにちは。
有事の真っただ中ミャンマーヤンゴンより新町がお送りしております。
日本で暮らしていた時には想像も出来ないような日々を過ごしています。
とは言え、そんな有事の中に日常はないかというとそんな事もありません。
不思議な感覚です。
こうしている間にも同じ国の中では激しい戦闘が行われていて、双方に死傷者が出ていたり、人知れず沢山の方々が不当に拘束されたりしています。
本当に、本当に私一人の力ではどうしようもないよう辛い出来事がこの国に起こっている訳ではありますが、気に病んでばかりもいられません。
出来る事は多くはありませんが、ミャンマーの報道が少なくなっていく中、せめて私が見える範囲の事だけでも皆さんにお伝えできればと思います。
さて、現状は上記に書いたような厳しい状況ではありますが、皆さんは今のミャンマーを一体どのようにとらえているでしょうか?
あくまでヤンゴンにいる私一個人の感覚で今の様子を表現するのならば、
「非日常の中の日常を生きている」といったところです。
この感覚をどう伝えたら良いものか、非常に難しいところです。
私がこの1ヶ月余りで数少ない回数ではありますが、外出した時の様子などを交えながらお伝えできればと思います。
昨年(2020年)の4月にコロナでロックダウンになる前と比べると本当に外出する事が少なくなりました。
外出はおろか家から一歩も外に出ない日だって珍しくありませんでした。
コロナ禍のヤンゴンでも私はそんな日々でしたから、今年の2月1日のクーデター以降は尚更です。
ずっと家にこもっている日々だとふと忘れがちになりますが、例えある一定の期間、私の家の周りでは一見平穏な日々が訪れていたとしても、同じヤンゴン市内ではほぼ毎日、爆発、死傷者を伴いう事件、そして主に夜間に多くの人が突然拘束されるような事が続いている訳です。
気を抜くとメンタルをやられそうです。
油断なく気を入れたりうまく抜いたりして日々生活していっています。
外部との繋がりの為のインターネットはまさに生命線ですね。
一時期はこのネット回線にも強い制限がかかっていたので、今後もそれが無いとは限りません。
たまに回線が途切れ途切れになったりすると、また何かが起こらないかと不安になります。
前置きが長くなってしまいましたが、外出時の様子を写真や動画などで紹介していきます。
現状は外で写真や動画を撮るのにも非常に緊張感があります。
下手に警察や軍に絡まれた場合、カメラ(スマホ)没収、最悪そのまま捕まる事だって充分に考えられます。
そんな緊張感も伝わればと思います。
ある日のダウンタウンです。
ここ最近は自転車で出かける事がほとんどになりました。
色んな理由があるのですが、運動にもなるので気に入って乗っています。
雨季の時は雨の隙を縫って自転車で出かけるのですが、読み間違えるとしばらく雨宿りで時間を取られます。
意を決して雨の中進もうとした事もありましたが、ミャンマーの雨季の雨量は半端ではありません。
現在は雨季明けで非常に暑い日々が続いています。
日本では秋から冬に以降するところでどんどん寒くなっていっていると思いますが、こちらは毎日熱帯夜(25度以上)が続いています。
日中も35度くらいまで上がる日もあり、日差しが強烈です。
必ず帽子や眼鏡を付けて出かけるようにしていますが、腕はすっかり日焼けしてしまいました。
催涙弾事件が起こるまで長年住んでいた家の近所の大きな交差点の様子です。
※催涙弾事件の詳細はこちらに書いています。
車の量は随分増えたように思います。
一時期のゴーストタウンのようなガランとした道路だった時と比べると、場所によっては渋滞も起こったりしているのでそれだけ人の動きは出て来たという事でしょうか。
ミャンマー最大級のショッピングモールです。
土日祝日は勿論平日でも沢山の人で賑わっていました。
以前この中でフラッシュデモが行われたり、近くで爆破事件が起こったりもするのでピリッとした緊張感を感じる時もありますが、人々の憩いの場となっているのを見ると少しほっとしたりもします。
バインミー(ホットドッグみたいなもの)やタピオカミルクティーなどを1年ぶりに食べたりもしました。
その時のショッピングモールの様子です。
しばらく撮影していると段々セキュリティらしき人が集まって来て遠巻きに様子を観られます。
特に何かしてくる事もないんですが、ずっと無線なんかしながらチラチラと様子を伺われているのも不気味なので早々に退散してます。
南国の空ですね。
何の不安もなく空を見上げられる日が来るのはいつの事になるのか。
寝苦しい夜を越えながらその日を待ち望みたいと思います。
今日からシリーズで続きます。
また明日。
著者プロフィール
- 新町智哉
映像プロデューサー。2014年からミャンマー最大都市ヤンゴンに在住。MAKE SENSE ENTERTAINMENT Co.,Ltd. GM。日緬製作スタッフによる短編コメディ「一杯のモヒンガー」でミャンマーワッタン映画祭のノミネートを皮切りに世界各国の映画祭で受賞。起業家、歌手、俳優としてもミャンマーで活動する。
Twitter:@tomoyangon
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