NYで生きる!ワーキングマザーの視点
『桃太郎を歌うだけで英語が話せる』発行者Alex York
前回に続いて、ニューヨークの日系テレビで、ニュース番組はもちろん、バラエティー番組ではラーメン取材を行ったりと、すでにおなじみ芸能人『桃太郎を歌うだけで英語が話せる』発行者Alex York (アレックス・ヨーク)。『桃太郎を歌うだけで英語が話せる』というCDブックをアマゾンで発売中。
──日本語はまだ勉強されているんですか?
一生終わらないです。毎日のように勉強していて、流行の言葉とか、言語は進化しているものですので。
──英語を教えるだけではなくて、学ぶことも好きなのですね。
僕は言語学が好きで、イエール大学でも言語学のクラスをとっていました。スティーブン・アーサー・ピンカー(専門分野は視覚的認知能力と子供の言語能力の発達である実験心理学者、認知心理学者。2009年から現在はハーバード大学で心理学教授)からも知識を得ています。
言語って奥が深いものですよね。文化を反映してて、人の考え方に影響する不思議なものですから興味津々です。
──『桃太郎を歌うだけで英語が話せる』というCDブック教材を使って、日本の人にどういう風に英語を学んでほしいのですか?
エンターテイメントと語学学習を融合させたような教材であることです。そのために童謡と民謡の英訳を手がけてきました。僕自身アーティストとしては、ポップスとロックが中心ですが、プロデューサーや作曲家としてはいろいろなジャンルにチャレンジしております。
──ニューヨークの日系TVにも出演、ラーメン取材をされてましたよね。
ラーメンファイルズという番組で、主にNYで起こりつつあるラーメンブームを取材しました。ここ数年ニューヨークではラーメン屋さんの数が増えてきて、ラーメンのパラダイスになりました。いろいろなラーメン屋さんへ行って、ラーメンをいただきました。ロスへも取材に行って、ロスのラーメンを味わうこともできて、とてもラッキーでした。
──印象に残ってるラーメン店はありましたか?
ラーメンを食べるばかりではなく、オーナーさんとお話をしたり、スタッフの方とも接する、人間味あふれる取材だったので、選べないです。
──名門のイエール大学を出ているそうですが、頭脳明晰なので、エンターテイナーになるのはもったいないのでは?って私個人の主観なのですが。。。
芸能界に入っている、イエール大卒の人は多いです。アメリカのコメディーやドラマとか、そういう作品に取り組んでる人も多いです。イエール大学で勉強できてラッキーでした。同大学で日本語が学べたからこそ、グローバルに活躍でき、今に至りました。まだまだ努力は必要ですが。
──日本からお仕事のオファーがあったら日本へ行きますか?
もちろん行きます。日本は憧れの国ですから。呼ばれたらすぐに足を運びます。
──『桃太郎を歌うだけで英語が話せる』というCDブック教材ならば、小さな子供やお年寄りも、童謡で親しみやすいですし、老若男女問わず幅広くこの教材は浸透しそうですよね。
そう仰っていただいて、大変うれしいです。童謡の速度というのが、聞きやすいし語りやすいですから、英語でも口ずさみやすいです。
童謡というと、この教材は、楽しいだけだという風に誤解されやすいのですが。実は脳科学をもとに童謡を使った英語教材に取り組みました。脳科学では、音楽と語学学習(英語学習)を組み合わせると、より効率よく楽しく勉強できるんです。
楽しいからこそ脳みそが刺激され、メロディーにのっている歌詞が脳みそに浸透して、忘れにくくなります。子供のころ歌っていた楽しい童謡だからこそ、英語がおぼえやすくなるという教材です。
──英会話の難易度は、たとえば初級、中級、上級に分かれているのですか?
初心者ならば簡単な自己紹介ができますし、基本的にネイティブしか使わないような面白い言いかえが盛りだくさんです。なので利用層は幅広く、活用していただいてます。
少しきつい言い方になりますが、僕の経験上、英語を学ばれている方は、知らず知らずのうちにたくさんの変な英語を身につけてしまっています。この本は、アメリカのネイティブスピーカーが実際に使う英語しか教えません。上級者でも初心者でも、ゼロから、自然で正しい英語を身につけることができます。
──私はITのお仕事もやっていて、IT業界の英語に特化した英会話が学べればいいなと思っています。IT+ビジネスみたいな会話です。ミーティングでペラペラとネイティヴレベルで英語を使えるようになりたいですが、それが難しいです。日常会話とはまったく違うので。
ぜひベイリーさんのような方のお力になりたいです。それは僕の使命のようなものなので。使命とは、世界にグローバルに活躍したいという日本の方の手助けをすることです。
──これまでずーっとお話をうかがっていても、一般の日本人よりも丁寧な言葉で、ボキャブラリーもたくさんあって、ビジネスマンとして日本でもかなりのレベルで使える感じですね。
おほめにあずかり光栄です。
──日本では人気のコメディアンにアメリカ人もいますが、ギャグとか漫才のようなコメディアン的なことはやらないのですか?
たまに出ます。ご期待ください。
──Youtuberとしてもご活躍されているようですが。
おかげさまで、Youtubeでは、アメリカンボーイ(Alex York自身のこと)というミュージックビデオで、以前に公開したのですが、運がいいことに日本のテレビ番組でとりあげていただいたので、注目されるようになりました。これからもっとYoutubeで面白いコンテンツを更新しますので、どうぞご期待ください。
同時に、最近はインスタと公式LINEで使える英語教材を発信しています。
──ここがAlex Yorkの強みみたいなところってありますか?
コミュニケーションをとって人間関係をつくるのが大好きなので、いろいろな面白い発見ができます。たとえば科学者と出会ったら、僕は科学のことはわからないけど、その人の経験を語っていただくうちに、科学の面白さを見つけだすことができます。人と話すのが好きなので、いろいろな可能性が生まれてきます。
──パンデミックが完全に終わって自由になったら?
また日本に行けることを楽しみにしています。
住んだことはないですが、仕事でたくさん日本に行くチャンスがあって、日本には30回以上行っています。北海道にも行きました。恐山にも行ったことがあります。恐山は別世界、不思議なところで一度は誰もが行ってみたいところです。
──いたこ(死者の御霊を呼び口寄せを行なう)に会ったりしましたか?
いたこには会えなかったけど、次回は会いたいです。もっと日本の自然にふれたいと思います。
──Alex Yorkのように、魚拓が素晴らしいとか、海外の人からみた日本の素晴らしいところをもっと見つけてほしいです。だからこそ、日本の童謡や民謡で英会話を教えるというのは、素晴らしいと思います。
ありがとうございます。これからも日本の文化を世界の人に発信したいと思います。同時に日本の人たちに自分たちの文化を再発見し、誇りに思っていただきたいです。
そのために、僕が英語力の向上をお手伝いさせていただき、さまざまな作品、価値観を世界中に広げてグローバルに活躍できる人たちを応援していけたら嬉しいです。
──ご自身のプロモーションやセールスは、どうやって行ってますか?
DIY派(do-it-yourself)なので、個人で決めて、信頼のおける方にそれぞれ専門の仕事を頼んでいます。
──余談になりますが。いつもお洒落ですが、どこで洋服を選んでますか?お気に入りのショップとかがありますか?
ブランドにこだわるより、環境に配慮したファッションを重視しています。つまり、たくさん買わず、好きなものだけ買って、大切にずうっと使い続けることが大事だと思います。余計に買って捨てるのは、環境のためにはよくないと聞いているので。
──これからの目標は?
これからの目標として、微力ながら、英語でチャレンジしている日本の方のお役に立ちたいと存じます。一人一人のスキル、一人一人の声を英語で世界の人に届けることを手助けしたいです。グローバルに活躍したい方、海外に住んでいる方の力になりたいと思っております。
Share your voice with the world. あなたの声を世界とシェアしましょう!
<編集後記>
雑談の中からの耳より情報として、お料理をつくるのも好きらしく、ご友人を実験台にして、自宅へ招いて、いろいろなものを食べさせているらしい。これほど人気なのに、気さくで、日本人ビジネスマンのように丁寧なご対応いただいた上、送られてくる文章も、とても丁重な日本語。取材を受けてくれたAlex Yorkに感謝です。
『桃太郎を歌うだけで英語が話せる』CDブックはアマゾンで購入できます。
【関連リンク】
アレックス・ヨーク公式サイト
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書籍『桃太郎を歌うだけで英語が話せる』
著者プロフィール
- ベイリー弘恵
NY移住後にITの仕事につきアメリカ永住権を取得。趣味として始めたホームページ「ハーレム日記」が人気となり出版、ITサポートの仕事を続けながら、ライターとして日本の雑誌や新聞、ウェブほか、メディアにも投稿。NY1page.com LLC代表としてNYで活躍する日本人アーティストをサポートするためのサイトを運営している。
NY在住の日本人エンターテイナーを応援するサイト:NY1page.com