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【2020米大統領選】前回予備選で旋風を起こしたサンダースの意外な苦戦
彼らが注目している候補の中でよく名前があがるのが、候補の中で最年少のブーテジェッジ、隣接するマサチューセッツ州選出で左寄りリベラルに人気があるウォーレン、ユニバーサル・ベーシック・インカムを唱えるアンドリュー・ヤングだ。
いっぽうで、ジョー・バイデンは高齢層だけでなく、トランプ嫌いの共和党員からの支持も集めて世論調査で安定した地位を保っている。
バイデンもサンダースも「高齢の白人男性」ということで一部の有権者からは否定的に見られている。だが、実際に政治集会に行って比較したところ、会話にまとまりがなくて著しい老化を感じるジョー・バイデンに比べ、サンダースの思考やスピーチはまだまだシャープだ。この2人を「高齢者」としてひとまとめにするのは失礼と感じるほどの差がある。主要メディアが扱いにくい話題のせいか、公に「高齢問題」を語っている記事を見かけたことがない。そのために、オバマ大統領時代の副大統領のイメージと人気がそのまま維持されているようだ。
「ミスをして支持率を下げないために何もしない」という戦略でトップランナーの地位を維持しているバイデンと、有権者に情熱を与えて若者を魅了している若手候補に挟まれたサンダースは、2016年の旋風を再現できずにいる。
サンダース自身もこの状態に危機感を覚えているようで、集会の終わりに「2016年に私はこの州で圧勝したが、今回それを当然得られるとは思っていない。それにふさわしい努力をする。(最近あまりニューハンプシャー州を訪問せずに他の州で選挙運動をしていることについて)これから何度も来るから応援してほしい」と語っていた。
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