「アメリカ湾」の次は...中国が激怒、Googleの「西フィリピン海」表記は何が問題なのか?
Beijing Responds to Google Label in South China Sea

「西フィリピン海」と表示されたグーグルマップ IMAGERY ©2025 NASA, MAP DATA ©2025
<「南シナ海」と「西フィリピン海」──グーグルマップに表示される地名を巡って今度はアジアでも論争が勃発した>
米グーグル社が提供する地図サービス「グーグルマップ(Google Maps)」がメキシコ湾を「アメリカ湾」に変更したのに続き、今度はアジア地域でも表記論争が勃発した。グーグルマップが南シナ海の東海域を「西フィリピン海」と表記したことに、中国が反発している。
【地図で見る】「西フィリピン海」はどこにある?フィリピンの「排他的経済水域」(EEZ)はどこまで?
フィリピンはアメリカと防衛条約を結ぶ同盟国であり、南シナ海のうち自国の「排他的経済水域」(EEZ)内に位置する区域を「西フィリピン海(West Philippine Sea)」と呼称している。
しかし中国は2016年の国際仲裁裁判所の判決でその主張が却下されたにもかかわらず自国領土だと主張し、フィリピンと南シナ海で衝突している。
グーグルの広報担当者はAFP通信に対し、「西フィリピン海は常にグーグルマップに記載されており、最近、拡大表記してこの表記を分かりやすく表示した」と発言。
中国外務省は「南シナ海」が標準的な表記であると反発し、フィリピン政府は、「西フィリピン海という表記を国民は歓迎している」と述べている。