最新記事
南シナ海

自国EEZ内を「わが物顔」で航行する中国「巨大船」を阻止...フィリピン巡視船、緊迫の現場映像

Video Shows Chinese Ship Challenged in Maritime Standoff

2025年2月14日(金)18時12分
ミカ・マッカートニー
中国船を阻止するフィリピン船

@jaytaryela/X

<南シナ海で中国を相手に領有権争いを繰り広げるフィリピンは、ルソン島サンバレス州への中国船の接近を阻止するため沿岸警備を強化している>

南シナ海で領有権をめぐる周辺国の争いが続く中、フィリピンの沿岸警備隊は、中国海警局がフィリピンの沿岸線に接近しようとする試みを阻止したと発表した。この時にフィリピンの巡視船から撮影された映像には、中国の大型調査船に接近して何とか航行を阻止しようとする警備隊員の様子が捉えられている。

■【動画】中国の巨大艦船に立ち向かうフィリピン巡視船...自国EEZ内での航行を阻止した「緊迫の現場映像」

アメリカと相互防衛条約を締結しているフィリピンは1カ月以上にわたり、中国海警局が人口の多いルソン島のサンバレス州に接近するのを阻止するため、沿岸警備隊を配備してきた。

中国は、一方的に設定した「十段線」に基づき、南シナ海の大部分の領有権を主張している。その海域は、フィリピン、ベトナム、マレーシア、インドネシア、ブルネイ、台湾が主張する領海と重複している。フィリピンによる反発を受け、中国はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内でのプレゼンスをさらに強化してきた。

中国海警局の船舶「海警3304」の自国への接近を阻止

フィリピン沿岸警備隊のジェイ・タリエラ報道官は2月11日、同警備隊の巡視船「BRPカブラ」(全長約45メートル)が、それよりもはるかに大きい中国海警局の船舶「海警3304」がサンバレス州に向かうのを阻止したと、X(旧Twitter)に投稿した。

投稿された動画には、フィリピンの乗組員が中国最大の海洋調査船「藍海101」に無線で警告している様子も映っている。同船は海岸から50キロ未満のEEZ内を航行していたとはフィリピン沿岸警備隊は主張している。

キャリア
企業も働き手も幸せに...「期待以上のマッチング」を実現し続ける転職エージェントがしていること
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

台湾TSMC、インテル工場運営を検討 米政権の要請

ワールド

アングル:カナダで農家保護制度の欠陥あらわ、取引業

ビジネス

米国株式市場=ナスダック最高値更新、エアビー買われ

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、小売統計低調 ユーロは和平
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ガザ所有
特集:ガザ所有
2025年2月18日号(2/12発売)

和平実現のためトランプがぶち上げた驚愕の「リゾート化」計画が現実に?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 2
    週に75分の「早歩き」で寿命は2年延びる...スーパーエイジャーが実践する「長寿体質」の習慣
  • 3
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン...ロシア攻撃機「Su-25」の最期を捉えた映像をウクライナ軍が公開
  • 4
    世界中の90%以上を生産...「半導体の盾」TSMCは台湾…
  • 5
    イスラム×パンク──社会派コメディ『絶叫パンクス レ…
  • 6
    鳥類進化の長年の論争に決着? 現生鳥類の最古の頭骨…
  • 7
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 8
    駆逐艦から高出力レーザー兵器「ヘリオス」発射...ド…
  • 9
    終結へ動き始めたウクライナ戦争、トランプの「仲介…
  • 10
    「質のよい睡眠がとれている人」は「やや太り気味」…
  • 1
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だった...スーパーエイジャーに学ぶ「長寿体質」
  • 2
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 3
    研究者も驚いた「親のえこひいき」最新研究 兄弟姉妹で一番かわいがられるのは?
  • 4
    メーガン妃の最新インスタグラム動画がアメリカで大…
  • 5
    2025年2月12日は獅子座の満月「スノームーン」...観…
  • 6
    iPhoneで初めてポルノアプリが利用可能に...アップル…
  • 7
    Netflixが真面目に宣伝さえすれば...世界一の名作ド…
  • 8
    【徹底解説】米国際開発庁(USAID)とは? 設立背景…
  • 9
    極めて珍しい「黒いオオカミ」をカメラが捉える...ポ…
  • 10
    「だから嫌われる...」メーガンの新番組、公開前から…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 8
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
  • 9
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵…
  • 10
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中