自国EEZ内を「わが物顔」で航行する中国「巨大船」を阻止...フィリピン巡視船、緊迫の現場映像
Video Shows Chinese Ship Challenged in Maritime Standoff
EEZは、国連海洋法条約(UNCLOS)に基づき、沿岸国が天然資源に対する権利を有する海域で、沿岸から200カイリまでの範囲で設定できる。
タリエラ報道官は、「PCG(フィリピン沿岸警備隊)は、中国の海上勢力の不法な存在に対処するという固い決意を持っている。ルソン島の海岸線に侵入することによって現状を変えることは容認しない」と述べた。
中距離ミサイルシステム「タイフォン」をめぐる対立も
しかし、タリエラ報道官が2月13日に地元メディアに語ったところによると、BRPカブラが藍海101と対峙するため出航すると、海警3304がすぐにそれに乗じて両船のあとをついてきたという。同日午前11時の時点で、海警3304はルソン島ボリナオから約80キロの地点を航行していた。
中国とフィリピンはまた、2024年4月以降、アメリカの中距離ミサイルシステム「タイフォン」をめぐって対立している。フィリピンのフェルディナンド・マルコスJr.大統領は最近、中国が南シナ海での「攻撃的かつ強圧的な行動」をやめれば、タイフォンを撤去する用意があると表明した。
中国外務省の郭嘉昆報道官は2月12日、記者団に対し「中国人民は、中国がフィリピンからの侵害と挑発を受けた際に、合法かつ正当な対応を控えることは決してしない。中国は、南シナ海問題を政治的操作に利用することに反対する」と述べた。
南シナ海問題は、すぐに収束する兆しはない。フィリピンは、350億ドル規模の軍事近代化計画を推し進めており、アメリカや、日本など地域の同盟国との安全保障関係の強化を図っている。