バイデン家の「ドラ息子」、ハンター・バイデンの司法取引は「ズルじゃない」
Hunter Biden’s Plea Deal
バイデンの次男ハンター(写真右)は常にやり玉に挙げられてきた(2022年) AP/AFLO
<銃所持違反、薬物依存、税未納...など、超問題児で有名なバイデン大統領の次男。税未納の罪を認め、収監を免れたことにトランプ支持者は「甘すぎる処分」と猛反発するが、専門家の見解は?>
ジョー・バイデン米大統領の次男ハンターが連邦税未納と銃所持違反で訴追され、司法取引に応じた件で、野党・共和党側は処分が「寛大すぎる」と非難を強めている。
ハンターは長年、共和党から疑惑を追及されつつも違法行為を否定し続けてきたが、2020年には捜査を受けていることを自ら認めていた。
今回ハンターが2件の軽微な税犯罪で有罪を認めた司法取引について、共和党側は猛反発している。一方、司法専門家たちはまっとうな処分だと冷静に捉えているようだ。
司法取引でハンターは、17年と18年に税金を支払わなかったことで罪を認めた。また、18年に薬物依存を申告せずに銃を所持していた容疑でも訴追されたが、条件付きの起訴猶予で合意した。
この司法取引に最も憤っているのは、ドナルド・トランプ前大統領の支持者たち。
トランプが機密文書持ち出しや司法妨害など37件の罪で起訴され、有罪になれば合わせて100年超の懲役刑になる可能性に比べれば、ハンターの起訴猶予は「甘すぎる」というのだ。
トランプは、ハンターの処分を「単なる交通違反切符」と非難している。
多くの人が罰金で終わる
一方で司法研究者や著名法律家らは、ハンターの起訴猶予は「典型的」な処分で、政治もバイデンの息子であることも関係ないと口をそろえる。
元連邦検事でCNNの法律アナリストを務めるエリオット・ウィリアムズは、同局の番組に出演して解説。この種の犯罪で捜査に協力し、罪を認めるのは「まっとうな」取引だと話した。