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ウクライナ戦争

プーチンのおかげで誰もが気付いた、「核兵器はあったほうがいい」

DEATH BLOW TO NPT REGIME

2023年3月1日(水)18時50分
アンドレアス・ウムランド、ヒューゴ・フォンエッセン(いずれもスウェーデン国際問題研究所研究員)

一方で、その手の乱暴な国は知っている。絶対的な殺傷力を誇る核兵器を持たず、かつ国際法を信用するほど無邪気な隣国に攻め入って、その領土を奪い取ることは簡単だと。たとえ隣国を侵略しても、ロシアのプーチンに倣って核兵器の使用をちらつかせれば、誰も本気で助けには来ないだろうと。

そう、プーチンのおかげで誰もが気付いた。核兵器さえあれば、何をやっても自国は安全なのだと。

今回ほどの全面戦争でなくとも、ロシアはジョージアなどで何度も同様な侵略を繰り返してきたが、その罪を問われ代償を払わされることは一度もなかった。国際社会にできるのは被害国に一定の武器を送ることと、ロシアに経済制裁を科すことくらい。しかも制裁はたいてい穴だらけで、どうせ長くは続かない。

いかがだろう? ここまで読めば誰だって、こう思うのではないか。なるほど、核兵器はなかなか素敵なソリューションだと。

From Foreign Policy Magazine

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