比ラジオ・コメンテーター殺害の容疑者が出頭「塀の中の黒幕から殺害命令」
涙を浮かべて謝罪と弁解を訴えたエストリアル容疑者 ABS-CBN News / YouTube
<2組の暗殺チームが指命を受けジャーナリストを葬った......>
フィリピン警察は10月3日に発生したラジオ・コメンテーター殺人事件に関して、指名手配中だった容疑者が警察に出頭、殺人容疑で逮捕したことを明らかにした。
事件はマニラ首都圏パラニャーケ市で有名な地元ラジオ・コメンテーターのペルシバル・マバサ氏が放送局への出勤途中、バイクに乗った男2人から銃撃を受け死亡した、というもの。警察は目撃情報や現場付近のCCTV(監視カメラ)などから容疑者を特定、顔写真入りの手配書などで指名手配していた。
逮捕されたのはジョエル・エストリアル容疑者(39)で、17日に警察に出頭してきたという。
出頭理由について同容疑者は「顔の映った重要参考人の手配書を見て身の不安を覚え怖くなったため」と供述しているとのことで警察は「これは事件捜査で大きな一歩となる」と今後の真相解明、共犯者の逮捕などへの期待を示した。
殺人依頼は刑務所内部からと供述
エストリアル容疑者は18日朝、国家警察本部でベンフル・アバロス内務相と国家警察幹部が立ち会う中、手錠をかけられたうえヘルメットと防弾チョッキ、黒いマスク姿で報道陣の前に姿を現し、マバサ氏殺害の動機に関して衝撃的な自供をおこなった。
それは「フィリピンの主要刑務所内部の人物からマバサ氏殺害命令を受けた」「誰かは具体的に知らない」と話したのだった。
この「主要刑務所」とは国立ビリビッド刑務所を指すと捜査関係者はみていると地元メディアは伝えている。
容疑者の自供を受ける形でフィリピン矯正局はビリビッド刑務所監督官に対して、銃撃犯と身元不明の受刑者の関係を調査して報告書を提出するよう求めたことを明らかにしている。
さらに容疑者は共犯者として自身の2人の兄弟ともう一人の計3人が犯行に関与したことも明らかにした。
警察はこれまでの捜査で5人の共犯者の存在を突き止めているが、3人は身元が判明していて逮捕に向けて捜索中としながらも、残る2人の共犯者に関しては依然として身元は不明としている。