最新記事

英王室

ヘンリー王子に3月「帰国」説...英政府「警備拒否」で、メーガン妃は今回も見送りか

Prince Harry May Attend Prince Philip's Memorial Sans Meghan Markle

2022年2月25日(金)12時16分
キャサリン・アルメシン
ヘンリー王子

フィリップ殿下の葬儀に参列したヘンリー王子 Gareth Fuller/Pool via REUTERS

<フィリップ殿下の1周忌の式典への出席を希望しているとされるヘンリー王子だが、国内における警備を巡る英政府との対立は解消されていない>

エディンバラ公爵フィリップ殿下が逝去した昨年4月9日から間もなく1年が経つ。ヘンリー王子は3月29日に予定される1周忌への出席を希望しているとされるが、そこに英警察による「警護」の問題が立ちはだかっている。

ヘンリー王子は、私費で費用を賄うことで国内における警護を求め、これを拒否する英政府と裁判で争っている真っ最中だ。祖母エリザベス女王、父チャールズ皇太子、兄ウィリアム王子などが揃って参列する予定の式典は、厳重な警備の対象となり、ヘンリー王子はここで家族と再会することを望んでいるという。式典には他の多くの王室メンバーも参列予定だ。

過去の例に倣えば、ヘンリー王子も式典においては警備の対象になるとみられる。そのため米カリフォルニア州の自宅から、ヘンリー王子が駆けつけるのに支障はなさそうだ。とはいえ、「今回の式典が、ヘンリー王子の訴えている内容について影響を与えることはない」と、ある情報筋は米ニューヨークポスト紙に語っている。

一方、ヘンリー王子の妻であるメーガン妃と、長男アーチー、長女リリベットがヘンリー王子に同行する可能性は低そうだ。サセックス公爵夫人は、2020年に王室を離脱して以降、一度もイギリスに戻っていない。

そのためエリザベス女王は、昨年6月に生まれたリリベットとは、まだ一度も対面していない。リリベットに会った唯一の英王室メンバーは、2月にカリフォルニアを訪れたヘンリー王子の従姉妹ユージェニー王女だけだという。

警察は民間資金では利用できない

ヘンリー王子は、英王室を離脱したときに英警察の警備の対象から外れることとなった。彼はイギリスで家族や友人に会いたいが、私費で警察による警備を求めなければ「安全ではなく、帰国できない」と訴えている。「何より、ここは現在もこれからも彼の家なのだ」と、ヘンリー王子の弁護人は2月18日にロンドンの高等法院で始まった裁判の場で語っている。

しかし英政府の弁護士は、警察による個人の警備は「民間資金で利用することはできない」との立場を崩していない。今回の式典でヘンリー王子が警備の対象になったとしても、裁判で政府が訴えていることには影響しないということになる。

王室メンバーやVIPの警備について、誰をどれだけ警備する必要があるかを決定するのはRAVECと呼ばれる機関だが、ヘンリー王子については「例外的なカテゴリー」に分類している。警察による警備は、彼がイギリス国内を訪問するたびに、その時々の状況を鑑みて判断するということになる。ただヘンリー王子は、24時間態勢の警備を希望している。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 8
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 9
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 10
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中