米上院の「中国対抗法案」に中国激怒!
第213条「台湾政府の扱い」には、以下のようなことが書いてある。
●国務省およびその他のアメリカ政府機関は、民主的に選出された台湾政府に対し、アメリカ政府が他の外国政府と関わるときと同じように、同じ名称およびプロトコル(外交上の儀礼)を使用して関わるものとする(筆者注:もし台湾政府が「中華民国」と名乗るのであれば、他の国に対するのと同様に、台湾政府に対しても「中華民国」という名称を用いる、という意味である)。
●アメリカ政府は、国務省およびその他のアメリカ政府機関の職員が台湾政府のカウンターパートと直接かつ日常的に交流する能力に、いかなる制限も加えてはならない。
●本規定は、中華民国(台湾)との外交関係の回復を意味するものではなく、また、台湾の国際的地位に関する米国政府の立場を変更するものでもない(筆者注:台湾を外交儀礼に従って他国同様「中華民国」と称することにするが、これは決して「一つの中国」原則を逸脱するものではなく、「一つの中国」原則は維持するという意味)。
中国、「激怒!」
中国(北京政府)にとって、これは到底許されるものではないだろう。中国が言うところの「国家の核心的利益」にストレートに抵触する内容に満ちている。
法案が上院外交委員会で可決したのを受けて、中国時間の22日朝6時に中国共産党機関紙「人民日報」の姉妹版(海外情報を主として報道)「環球時報」電子版「環球網」が即時に「米議会がバイデン政府に中国に対抗するよう圧力を掛けたものだ」として伝え、中国共産党が管轄する中央テレビ局CCTV国際チャンネルは同日お昼のニュース番組のほとんどの時間を使って「2021年 戦略競争法案」に対する抗議を表明する特集を組んだ。
その報道ぶりは尋常でなく、キャスターが目をキッと光らせて語気を強めるたびに体を震わせるほどの勢いで怒りを表明し、また解説委員が出演して、これも語気を荒げて激しくアメリカを非難した。
一方、全国人民代表大会外交委員会は、正式に「抗議談話」を発表し、それに合わせて、中国共産党機関紙「人民日報」電子版「人民網」や中国政府の通信社「新華社」など、多くのウェブサイトが一斉に報道した。その主な内容を列記する。