日野社長「最終契約へ前向きな話続けている」、三菱ふそうと統合

4月24日、トヨタ自動車傘下の日野自動車の小木曽聡社長は24日の決算会見で、延期していた独ダイムラートラック傘下の三菱ふそうトラック・バスとの経営統合について、最終契約に向けて前向きな協議を続けていることを明らかにした。写真は日野自動車の小木曽社長と、日野と三菱ふそうのロゴ。2023年5月、都内で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Maki Shiraki
[東京 24日 ロイター] - トヨタ自動車傘下の日野自動車の小木曽聡社長は24日の決算会見で、延期していた独ダイムラートラック傘下の三菱ふそうトラック・バスとの経営統合について、最終契約に向けて前向きな協議を続けていることを明らかにした。
両社が2023年5月に基本合意を結んで発表した当初は24年末までの経営統合の完了を目指していたが、日野による検査データ不正問題により、海外で関連した集団訴訟などが相次いだことなどから、昨年2月に統合延期を発表していた。
小木曽社長は、1月に米国当局との和解に合意したことにより、「統合に向けた大きな課題を1つクリアした」と説明。「現在は最終契約に向けて4社で目指す未来への思いを共有し、前向きな話を続けている」と述べた。「集団訴訟についても和解に至っており、認証問題における1つの区切りがつき、正常化に向けて確実に進んでいる」と語った。
当初計画では、トヨタとダイムラートラックが持ち株会社を新設し、統合する2社を持ち株会社傘下に置く形態を想定。持ち株会社にはダイムラートラックとトヨタが同じ割合で出資し、持ち株会社の上場を目指すとしていた。
一部のメディアでは、早ければ5月にも最終契約を締結し、26年4月を目標に上場を目指すなどと報じられたが、日野は22日、最終合意、持ち株会社の出資比率や上場の時期などは「現時点で決まっていることはない」とのコメントを発表した。