最新記事

ファッション

韓国、コロナショック下でなぜかレギンスが大ヒット 一方で「TPOをわきまえろ」と論争に

2020年7月28日(火)13時15分
ウォリックあずみ(映画配給コーディネイター)

newsweek_20200728_131300.jpg

韓国でレギンスをアウターとして認知させたのはタレントのクララ。その圧倒的なボディコンシャスぶりは驚異的。 JTBC News/ YouTube


「TPOをわきまえろvs個人の自由」で論争に

ところが、レギンスはあまりにも体型がはっきり出るため、「見ている方が恥ずかしい」「TPOをわきまえるべきだ」という「日常生活でのレギンス1枚履き反対派」が待ったを出した。特に、男性からは「どこを見ていいか困ってしまう」という意見も出ている。

これに対して「ファッションは個人の自由であるべきだ」と訴える人達も現れ、職場にもレギンス姿で出勤する女性もいるという。いまやネット上では「TPOをわきまえろ」vs.「ファッションは個人の自由」論争が巻き起こっている。

そもそも、韓国でレギンスの1枚履きが話題になったのは2013年の事だった。女性タレントのクララが野球の始球式で、ユニフォームに似せたデザインのレギンスと丈の短いユニフォームシャツを着て登場し、球場を沸かせた。この始球式ファッションは韓国内で話題となり、レギンス姿の芸人がバラエティ番組でパロディをする姿なども見られた。クララはそれまで知名度が低かったものの、この始球式のレギンスファッションですっかり有名になった。もっとも、この当時から既に好意的な意見と、目のやり場に困るという意見が交差していたそうだ。

レギンス先進国アメリカでも議論が続く

元祖レギンスファションと言えば、アメリカだろう。米国在住の筆者も街を歩いているとレギンス1枚履きの女性はどこででも見ることができる。すっかりパンツ代わりとして市民権を得ていると思いきや、実はアメリカでもレギンス論議はこれまで何度も行われてきた。

ここ最近の例を見てみよう。2017年、アメリカのユナイテッド航空がレギンスを着用し搭乗しようとした少女2人の搭乗拒否し話題となった。航空会社側は、レギンスを着替えるか、上からスカートなどの着用を求めたという。

これには賛否両論意見が集中したが、最終的にユナイテッド航空は、公式サイトで「お客様のレギンスは歓迎です」「しかし、航空会社で働く従業員やその家族友人が使える格安特典を利用して搭乗する際は、搭乗者はユナイテッド航空を代表しているとみなし、ドレスコードを設けている」「今回のレギンスファッション騒動は、そのドレスコードに従っていなかったため起きた」と説明した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 8
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 9
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 10
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中