最新記事

ファッション

韓国、コロナショック下でなぜかレギンスが大ヒット 一方で「TPOをわきまえろ」と論争に

2020年7月28日(火)13時15分
ウォリックあずみ(映画配給コーディネイター)

校則でのレギンス禁止は男女差別?

同じく2017年にはヒューストンにあるストラトフォード高校のヘザー・テイラー校長が、ドレスコードについて「Sサイズ以上である女子生徒は、太って見えるためレギンスを履くのは禁止する」と発言し、非難が殺到した。その後、校長は謝罪している。また、2018年には、ウィスコンシン州の高校で、レギンス禁止の校則は性差別だと訴える生徒たちが登場した。「男子生徒はスポーツウェアを着て登校しているのに、女生徒がレギンスを着て授業を受けて何が悪いの」というのだ。

続いて去年、2019年にはテキサスでは、生徒ではなく、保護者へ学校訪問時のドレスコードを守るように通達が言い渡され注目を集めた。レギンス以外にも、露出度が高いトップスなど10項目の禁止事項があり、学校長は「規則を守れない者は校内に入れません」とし、波紋を広げた。

アメリカでは、今回のコロナ禍でもマスク着用の是非を個人の自由と主張する人がいるほど主張の強い国だ。服装の規制一つ取っても性差別や個人の自由につながるのでさまざまな論争になってしまう。

体型を隠す日本、レギンス1枚履きはタブー?

また韓国でも、これからアメリカのようにレギンスにまつわる騒動が増えていくこととなるだろう。一方、日本では、まだヨガスタジオやジム以外ではレギンス一枚履きはタブーのようだ。外で1枚履きの場合は、トップスに丈の長いシャツなどでヒップを隠していることが多い。短パンも生足を見せている人は珍しく、「外国人が驚く日本のファッション」の一つに、夏なのに短パン+黒のレギンスのコーディネイトが上がるように、日本は隠す文化が多いように感じる。

新型コロナウィルスの感染拡大による影響は様々なところへ出ているが、まさか日韓のファッションの流行にまで表れるとは思ってもみなかった。バストやヒップを強調するというファッションをあまり好まない日本では、レギンスの1枚履きが定着することは難しいかもしれないが、ファションはそもそも自己満足のためにある。本人が快適である程度のTPOを守って着用しているのなら、他人がとやかく口を出す事ではないだろう。


【関連記事】
・新型コロナウイルス、患者の耳から見つかる
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・がんを発症の4年前に発見する血液検査
・これは何? 巨大な黒い流体が流れる様子がとらえられる


20200804issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年8月4日号(7月28日発売)は「ルポ新宿歌舞伎町 『夜の街』のリアル」特集。コロナでやり玉に挙がるホストクラブは本当に「けしからん」存在なのか――(ルポ執筆:石戸 諭) PLUS 押谷教授独占インタビュー「全国民PCRが感染の制御に役立たない理由」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:ドローン大量投入に活路、ロシアの攻勢に耐

ビジネス

米国株式市場=S&P・ナスダックほぼ変わらず、トラ

ワールド

トランプ氏、ニューズ・コープやWSJ記者らを提訴 

ビジネス

IMF、世界経済見通し下振れリスク優勢 貿易摩擦が
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは「ゆったり系」がトレンドに
  • 3
    「想像を絶する」現場から救出された164匹のシュナウザーたち
  • 4
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 5
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 6
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 7
    「二次制裁」措置により「ロシアと取引継続なら大打…
  • 8
    「どの面下げて...?」ディズニーランドで遊ぶバンス…
  • 9
    「異常な出生率...」先進国なのになぜ? イスラエル…
  • 10
    アフリカ出身のフランス人歌手「アヤ・ナカムラ」が…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 8
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 9
    ネグレクトされ再び施設へ戻された14歳のチワワ、最…
  • 10
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中