新型コロナ無症状の陽性者に感染力はないのか 中国発表に残る疑念
他のアジア諸国では
アジア諸国の一部では、無症状キャリアも感染確定者の数にカウントしている。
感染者数が300人強に留まっているベトナムでは、保健省のデータによれば約37%が無症状である。
研究者らは、無症状者からの感染は一般的であり、無症状の感染者2人から、少なくとも別の4人への感染が確認されているという。
積極的な検査実施によって早々に感染拡大を抑え込んだ韓国では、感染者の20─30%が無症状だったとしている。保健福祉省の高官によれば、新型コロナウイルスが潜伏期に広く拡散する可能性はあるものの、無症状感染者から感染する可能性は低いという。
東南アジアで最も感染者数の多いシンガポールでは、無症状感染者についてのデータを提供していない。だが、移民労働者が過密状態で暮らす社員寮で発生した陽性確定者の圧倒的多数が、軽症または無症状だったという。
フィリピンは、1万9000人近い感染者数の約13%が無症状だったと発表している。またインドに関しては、1月22日から4月30日までに陽性と判断された4万184人のうち、約28%が無症状だったとする調査がある。
Cate Cadell and Roxanne Liu
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