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都市封鎖都市封鎖下のインド、新型コロナウイルス感染1日1500人増でも農村部で業務再開する訳は
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インドの農村部で4月20日、一部の店舗と企業が営業を再開した。写真は数週間閉鎖されていた工場を稼働再開前に清掃する従業員。コルカタで撮影(2020年 ロイター/Rupak De Chowdhuri)
インドの農村部で20日、一部の店舗と企業が営業を再開した。新型コロナウイルス感染拡大抑制のため行われたロックダウン(封鎖)解除の一環。封鎖により数百万人が失職や食糧不足に見舞われている。
一方、感染者数は前日から1500人以上増加している。
13億人の人口を抱えるインドは、世界で最も厳しいレベルの封鎖を実施。5月3日まで、食糧調達と医療目的以外、自宅から出ることが禁止されている。
ただ政府は、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の被害が少ない農村部については、20日から工場や農場を含む一部業種の業務再開を許可すると発表した。
最も人口の多いウッタルプラデシュ州の農村部では、中小企業が営業を再開したが、社会的距離が確実に維持されるよう、警官が配置された。
20日までに確認されている感染者数は1万7264人だが、その60%以上が、全土28州中5州に集中している。
ある当局者は、こうした感染拡大のばらつきにより、保健当局がデリーやムンバイなど最も被害が深刻な地域での対策に集中する一方、他の地域では活動を再開させることが可能となったと述べた。
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