最新記事

環境

トイレ掃除・下水検査など4億人近くが失職? ロボットが変える「3K労働」

2019年5月8日(水)17時00分

「汚い、きつい、危険」──。いわゆる3K労働が敬遠されがちなのは、日本に限った話ではない。米国のリサイクル処理場では年々、作業員の人材確保が困難になりつつあり、現場ではロボットを導入する動きが加速している。写真はアルパインごみ・リサイクル処理場(米コロラド州デンバー)に導入されたごみ分別ロボットの「クラーク」(2019年 ロイター/ロイターTV)

「汚い、きつい、危険」──。いわゆる3K労働が敬遠されがちなのは、日本に限った話ではない。米国のリサイクル処理場では年々、作業員の人材確保が困難になりつつあり、現場ではロボットを導入する動きが加速している。

米コロラド州デンバーにあるアルパインごみ・リサイクル処理場は、2年前にごみ分別ロボットの「クラーク」を導入した。

製造元のAMPロボティクスによると、このロボットが1分間に仕分けするごみは80個。一方、人間は100個を処理できるという。しかし、人間はすぐに疲れて1分間で40個のペースに落ちるが、ロボットは同じ速度で週7日、24時間稼動する。

クラークに現在与えられている業務は、牛乳パックを振り分けることだ。ごみが流れてくるベルトコンベヤーをカメラでスキャンし、リサイクルする素材をソフトウェアが判別、目標を定め、吸引し、取り出す。

AMP社は値段を明らかにしていないが、たくさんのセンサーと技術が詰まったクラークは安くはない。

それでも、アルパイン・リサイクリングのブレント・ヒルダ―ブランド副社長は2台目を導入する準備ができているという。この仕事を請け負う人材を見つけるのが困難になっているからだ。

「私たちはこの技術の先駆的導入者で、全米で初めて採用した会社だと思う」と、ヒルダ―ブランド副社長は胸を張る。「コストが高いことは認識している。それでも、この国のどのシステムにとっても素晴らしい投資だと言える」

AMPロボティクスは現在、世界10数カ所のリサイクル施設にロボットを提供している。開発したマタニヤ・ホロウィッツ氏は、汚れる仕事に就くロボットを開発するのは大変だと語る。

「調整や手入れ、バグ修正などのために(ごみ処理)施設で長時間過ごす必要がある」とホロウィッツ氏。「アルパイン社では0度近い寒さの中で座ってプログラミングをしなければならなかった。その上、腐ったミルクが飛んできて顔にかかったりした」と語った。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

OPECプラス8カ国、5月から日量41万バレル生産

ワールド

米関税措置で25年の世界貿易1%減、報復の連鎖を懸

ワールド

米関税「根拠ない」、欧州企業は対米投資中止を=仏大

ワールド

カナダ首相、米に対する限定的な対抗措置発表 トラン
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最後の1杯」は何時までならOKか?...コーヒーと睡眠の「正しい関係」【最新研究】
  • 2
    アメリカで「最古の銃」発見...いったい誰が何のために持ち込んだ?
  • 3
    【クイズ】日本の輸出品で2番目に多いものは何?
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    得意げに発表した相互関税はトランプのオウンゴール…
  • 6
    「ネイティブ並み」は目指す必要なし? グローバル…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 9
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 10
    ベトナム依存、トランプ関税でNIKEなどスポーツ用品…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 6
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 7
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 8
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 9
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 8
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアで…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中