メーガン妃への愛は冷めた? 英国メディア、結婚から1年経たずしてバッシングへ
昨年5月、英エリザベス女王の孫のヘンリー王子(写真左)と米国人俳優メーガン・マークルさん(同右)の結婚式を世界中の人が祝福し、英メディアは2人を魅力あふれる現代王室の好例としてもてはやした。モロッコのラバトで2月に代表撮影(2019年/ ロイター)
昨年5月、英エリザベス女王の孫のヘンリー王子と米国人俳優メーガン・マークルさんの結婚式を世界中の人が祝福し、英メディアは2人を魅力あふれる現代王室の好例としてもてはやした。
だが、この春に第一子の誕生を控えた2人は、結婚式から1年もたたないうちに、あまり好意的な報道がされなくなった。
「メグ(メーガン妃)、女王にダイ(ダイアナ元妃)の宝石を使うのを禁じられる」
4日、英国最大の発行部数を誇る大衆紙サンの一面にこんな見出しが躍った。エリザベス女王はメーガン妃が王室所有の宝石類を身に着けることを禁じたという内容で、同妃と王室中枢の緊張が高まっていることを示唆した。
タブロイド紙デイリー・エクスプレスは3月、「メーガン・マークルは、『付き合うのが難しい』人、『ハリー(ヘンリー王子)は悲惨』」とする見出しの記事を掲載し、デイリー・メール紙は1月、「メーガンの大好物のアボカドスナックが、人権侵害と干ばつ、殺人を助長している訳」とする記事を掲載した。
英王室が、世界の関心を集め続けていることは疑いない。「サセックス公爵夫妻」の称号を持つヘンリー王子とメーガン妃は2日、インスタグラムの公式アカウントを開設した。2日後、フォロワーは340万人を突破した。
英メディアによる王室報道の大半は敬意を持ったもので、へつらい気味ですらあるが、時には厳しく批判的で、無慈悲になる。
「英国のメディアは非常にアグレッシブで、自制しない」と、サン紙でカメラマンを務め、40年以上英王室を取材したアーサー・エドワーズ氏は言う。
ヘンリー王子側は2016年11月にメーガン妃との交際を公式に認めたが、それは、彼女のプライバシーに踏み込んだ報道を批判する声明という形で発表された。
母であるダイアナ元妃の死の原因はメディアにあると考える、ヘンリー王子の「メディア観」が示された一件でもあった。ダイアナ元妃は王子がまだ12歳だった1997年、パパラッチのカメラマンに追跡され、乗っていた車が衝突して死亡した。
「もし私について触れた記事が出たなら、何が書いてあるか知りたい。だがそうすると、不安にさせられて怒りが沸き起こるだけだ」と、ヘンリー王子はアフガニスタンの英軍基地に派遣中の2012年にインタビューで話している。