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イギリス国民投票日ディーラーは徹夜覚悟、「ポンド危機」に身構える市場

2016年6月19日(日)10時23分

「ブラック・ウェンズデー」再来か

 世論調査の結果は、時に「離脱派」が優勢になったり「残留派」が優勢になったりと一定しないため、市場は結果を推測するほかはない。

 ポンドは現在、対ドルで1.41ドル前後。一部銀行は、残留なら1.50ドル前後、離脱なら1.30ドルかそれ以下と予想している。

 どちらに転んでも、ポンド相場が急激に変動することは避けられないとみられ、1992年9月16日の「ブラック・ウェンズデー」以来の大荒れとなる可能性がある。この日はポンド相場が急落し、英国はERM(欧州為替相場メカニズム)から事実上、離脱を余儀なくされた。

 1992年のポンド危機を経験しているナショナル・オーストラリア銀行(NAB)のニック・パーソンズ氏は「ブレグジットなら、少なくともブラック・ウェンズデー級の騒動になる」と話している。

 カーニー英中銀総裁は、為替の調整を阻むことはしないとしているが、秩序維持のため必要な措置はとるとの姿勢も示している。市場に介入するのか、その場合どのように介入するのかは明らかにしていない。

 (William James記者、Freya Berry記者、Patrick Graham記者 翻訳:吉川彩 編集:佐々木美和)

[ロイター]


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