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イギリス国民投票日ディーラーは徹夜覚悟、「ポンド危機」に身構える市場

2016年6月19日(日)10時23分

運命の一夜

 ポンドはこの数週間、世論調査の結果に反応して急変動している。

 国民投票の結果次第では、ロンドンの金融市場は23日夜と24日早朝には、史上類を見ないほどの大荒れを経験することになるだろう。

 投資銀行インベステックでマネーマーケットチームを率いるクリス・ハドルストン氏は「われわれは、米国の選挙、英国の総選挙、スコットランド独立の是非を問う住民投票、リーマン破綻、QE(量的緩和)を乗り越えてきたが、今回の国民投票は、英国がこれまでに経験してきたなかで、最大のリスクイベントとなるだろう」と指摘している。

 ロンドン市場は、世界の外為取引高のうちの41%を占めており、米市場の倍以上。フランスやスイスの3%を大きく引き離している。

 金融街カナリー・ワーフにある大手銀行関係者は「トレーダーは当日は勢揃いするだろう。誰も歴史的瞬間を見逃したくはない」と話す。

 一部の銀行は23日深夜から24日にかけて、ケータリングを用意したり、近隣のホテルに予約を入れたりと、準備に余念がないようだ。

 英マスコミ各社は出口調査は計画していない。そのため、最初に出てくる数字は、382選挙区それぞれの投票数だ。その後、各選挙区における「残留支持票」「離脱支持票」の数が発表されることになる。

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