最新記事
SDGsパートナー

地域と環境をつなぐ挑戦「CO2実質ゼロ泊」とは?...エコ活動の先駆者・スーパーホテルの革新的取り組み

2025年1月9日(木)11時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
SUPER HOTEL Premier銀座

SUPER HOTEL Premier銀座

<2001年に環境ISO14001を取得、ホテル業界で唯一エコ・ファースト制度の認定を取得するなど、環境問題にいち早く取り組んできた業界のトップランナー、スーパーホテル。さらなる持続可能な社会を目指して取り組む、地域連携と環境負荷の低減とは?>

世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや商品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えに基づいてニューズウィーク日本版は昨年に「SDGsアワード」を立ち上げ、今年で2年目を迎えました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇

脱炭素に貢献しながら宿泊客にサステナブルな体験を提供する「CO2実質ゼロ泊」


環境大臣が「先進的、独自的でかつ波及効果のある事業活動」を行う企業を認定するエコ・ファースト制度において、ホテル業界で唯一この認定を受けているスーパーホテルは、温室効果ガス削減に向けた取り組みに注力している。

もともと、2010年から全店舗でカーボンオフセット付宿泊サービス「ECO泊」を採用し、これまで累計2000万泊12万トン以上のCO2を削減してきたが、2024年10月からはその進化版として「CO2実質ゼロ泊」をスタートさせた。

この取り組みは、宿泊客が滞在中に使用する電気をCO2フリー電力へ切り替え、水道とガスの使用分はカーボンオフセットするというもので、ホテル運営における環境負荷を最小限に抑えるとともに、宿泊客にサステナブルな宿泊体験を提供するという狙いがある。

さらに、宮崎県にあるスーパーホテル2店舗で発生したCO2に関しては、同県諸塚村地域が発行しているカーボンクレジットを購入しており、地域貢献と地球環境保全活動への貢献の両立を実現している。

「地球環境に貢献する取り組みのきっかけは、水俣市からの要請で2001年に取得した環境ISO14001です。環境への取り組みは『地域も人も元気にする』と信じ、ホテル業界の環境先駆者として業界全体の環境意識向上に貢献してきました」と述べるのは、経営品質本部 サステナビリティ推進室の迫田耕太郎氏だ。

地域と連携した新入社員研修の実施や、地域資源を活用したサービス・備品を採用


グリーンツアー

グリーンツアーにて桧葉回収している様子。「グリーンツアー」は2018年に社会課題起点のビジネス創出事例を表彰する『グリーン・オーシャン大賞』にて優秀賞を受賞するなど、社会貢献型人材育成プログラムとして評価されている。

実際のところ、スーパーホテルは環境への貢献だけでなく、地域資源を活用した多様な取り組みも展開してきた。地域貢献の一環として、2地域と連携している。

岐阜県東白川村との連携では、10年以上にわたって新入社員研修として「グリーンツアー」を実施。母樹林公園や林業の現場へ足を運んで持続可能な森作りについて学んだり、現地の人々とのシンポジウムを開催するなどしている。

グリーンツアーでの学びや経験は、観光客誘致など東白川村の課題解決に向けた提案として東白川村に共有するなど、地域に還元されている。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ミャンマー地震の死者約700人に、タイの崩壊ビルで

ワールド

焦点:大混乱に陥る米国の漁業、トランプ政権が割当量

ワールド

トランプ氏、相互関税巡り交渉用意 医薬品への関税も

ワールド

米加首脳が電話会談、トランプ氏「生産的」 カーニー
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジェールからも追放される中国人
  • 3
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中国・河南省で見つかった「異常な」埋葬文化
  • 4
    なぜANAは、手荷物カウンターの待ち時間を最大50分か…
  • 5
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 6
    アルコール依存症を克服して「人生がカラフルなこと…
  • 7
    不屈のウクライナ、失ったクルスクの代わりにベルゴ…
  • 8
    最悪失明...目の健康を脅かす「2型糖尿病」が若い世…
  • 9
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 10
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 1
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 2
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 3
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えない「よい炭水化物」とは?
  • 4
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 5
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 6
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 7
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 8
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大…
  • 9
    大谷登場でざわつく報道陣...山本由伸の会見で大谷翔…
  • 10
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 6
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中