最新記事
SDGsパートナー

世界2位の環境負荷に挑む──サステナ素材アパレル「CIRCRIC」が目指す「循環型の生産・消費モデル」

2024年10月11日(金)11時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
株式会社ワールドが展開する循環型ブランド「CIRCRIC(サーキュリック)」

株式会社ワールドが展開する循環型ブランド「CIRCRIC(サーキュリック)」

<ファッション業界の環境負荷問題に立ち向かう株式会社ワールド。リサイクル素材を使用したサステナブルブランド「CIRCRIC(サーキュリック)」を通じ、循環型ファッションの実現に向けた取り組みを加速させている>

世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや商品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えに基づいてニューズウィーク日本版は昨年に「SDGsアワード」を立ち上げ、今年で2年目を迎えました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇

ファッション業界の環境負荷を減らすために

人々の美しさや魅力を引き立たせるファッション業界。しかし、その背後には、環境負荷の極めて高い産業でもあるという現実がある。

衣料の生産過程では膨大な水やエネルギーが消費されており、国連によれば、ファッション業界のCO2排出量は石油産業に次いで世界第2位であり、温室効果ガスの約1割がファッション業界から発生している。また、廃棄される衣類も膨大で、河川や海洋のマイクロプラスチック汚染を引き起こしている。

この深刻な問題に対し、「『生活文化の多様性』と『ロス・ムダのない持続的な社会』の二律双生の実現」をテーマに掲げ、先駆的な取り組みを進めているのが、兵庫県・神戸市に本社を置く総合アパレルメーカーの株式会社ワールドだ。

ワールドは、レディース・メンズ・キッズなど幅広い世代に向けた67のブランドを展開し、国内外で約2200店舗を運営している。

そんな同社が「未来のための服づくり」として、自社で開発、2023年秋冬商品から販売を開始したのが、サステナブル素材ブランド「CIRCRIC(サーキュリック)」だ。

CIRCRICは、製造過程で余った端切れやペットボトル、廃棄された衣料をリサイクル素材として使用し、オーガニックコットンなども採用。生産工程では水や薬品の使用量を削減し、再利用を徹底している。アパレル産業において最も環境負荷の高い原料に起因するCO2排出量を削減するため、「素材」のサステナビリティに特に注目している。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

日中首脳会談、李氏は対話強化と歩み寄り訴え 石破氏

ワールド

ボーイングのスト解決がますます重要に=米運輸長官

ワールド

地下300メートルから観光客救助、米観光鉱山でエレ

ビジネス

物言う株主スターボード、ファイザーとの対立鮮明化
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:米経済のリアル
特集:米経済のリアル
2024年10月15日号(10/ 8発売)

経済指標は良好だが、猛烈な物価上昇に苦しむ多くのアメリカ国民にその実感はない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「地球が作り得る最大のハリケーン」が間もなくフロリダ上陸、「避難しなければ死ぬ」レベル
  • 2
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」ものはどれ?
  • 3
    コストコの人気ケーキに驚きの発見...中に入っていた「まさかのもの」とは?
  • 4
    驚愕! 絶壁を手袋や靴も付けず命綱なしで登る「中…
  • 5
    ホームレスたちと河川敷で寿司パーティー、そして「…
  • 6
    2匹の巨大ヘビが激しく闘う様子を撮影...意外な「決…
  • 7
    東京に逃げ、ホームレスになった親子。母は時々デパ…
  • 8
    南極「終末の氷河」に崩壊の危機、最大3m超の海面上…
  • 9
    世界トップレベルの女子の理数能力を無駄にする、日…
  • 10
    戦術で勝ち戦略で負ける......「作戦大成功」のイス…
  • 1
    「地球が作り得る最大のハリケーン」が間もなくフロリダ上陸、「避難しなければ死ぬ」レベル
  • 2
    キャサリン妃がこれまでに着用を許された、4つのティアラが織りなす「感傷的な物語」
  • 3
    コストコの人気ケーキに驚きの発見...中に入っていた「まさかのもの」とは?
  • 4
    借金と少子高齢化と買い控え......「デフレ三重苦」…
  • 5
    ベッツが語る大谷翔平の素顔「ショウは普通の男」「…
  • 6
    2匹の巨大ヘビが激しく闘う様子を撮影...意外な「決…
  • 7
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」ものはど…
  • 8
    アラスカ上空でロシア軍機がF16の後方死角からパッシ…
  • 9
    ウクライナ軍がミサイル基地にもなる黒海の石油施設…
  • 10
    NewJeansミンジが涙目 夢をかなえた彼女を待ってい…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    ベッツが語る大谷翔平の素顔「ショウは普通の男」「自由がないのは気の毒」「野球は超人的」
  • 3
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは...」と飼い主...住宅から巨大ニシキヘビ押収 驚愕のその姿とは?
  • 4
    ウクライナに供与したF16がまた墜落?活躍する姿はど…
  • 5
    「地球が作り得る最大のハリケーン」が間もなくフロ…
  • 6
    漫画、アニメの「次」のコンテンツは中国もうらやむ…
  • 7
    ウクライナ軍、ドローンに続く「新兵器」と期待する…
  • 8
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢…
  • 9
    エコ意識が高過ぎ?...キャサリン妃の「予想外ファッ…
  • 10
    キャサリン妃がこれまでに着用を許された、4つのティ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中