生態系にも影響を与える「光害」を低減、アジア初カテゴリーの「星空の世界遺産」認定を可能にしたパナソニックの照明技術
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<福井県大野市が米NPOから「星空保護区」認定を得られた陰には、上空へ漏れる光が一切ないパナソニックの「光害対策型」屋外照明があった>
世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや製品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えのもと、ニューズウィーク日本版はこの春、「SDGsアワード」を立ち上げました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。
地球が抱える課題は、温暖化や大気汚染、水質汚濁だけではない。照明がもたらす「光害(ひかりがい)」という課題もあり、その対策に関心が集まっている。
光害とは、照明の設置方法や配光が不適切で、景観や周辺環境への配慮が不十分なために起こる公害のこと。放っておくと、電力の浪費や農作物の生育不良を引き起こすほか、野生動物の発育・習性に悪影響を与えるなど、生態系に被害を及ぼす危険がある。また、夜間照明の眩しさが交通事故を誘発したり、天体観測などの研究活動が阻害されたりと、人間の活動に対する影響も少なくない。
天体観測と言えば、研究ではなく観光に「美しい星空」を活用する自治体もある。その一例が、面積の約9割を森林が占める自然あふれるまち、福井県大野市だ。2004年、2005年には2年連続で環境省「日本一美しい星空」に選ばれている。
2023年8月、福井県大野市の東部にある南六呂師エリアは、星空の世界遺産と呼ばれる「星空保護区」に認定された。認定を勝ち取るカギとなったのが、パナソニックの協力を得て実施した光害対策だった。
星空保護区とは、米NPOのダークスカイ・インターナショナルが実施する暗く美しい夜空を保護・保存するための優れた取り組みを称える制度。6つのカテゴリーがあり、福井県大野市南六呂師はその1つである「アーバン・ナイトスカイプレイス」で、アジア初の認定を受けた。
地理的に近隣の明るい都市の影響を受けるため、ほかのカテゴリーで認定は受けられないが、一方で市街地に近いことから人を呼び込みやすく、地域における星空保護活動の普及を促すことが目的とされている。光害に配慮した厳格な基準を満たす屋外照明も、認定には不可欠だった。
地域の協力を得て、防犯灯58台、道路灯36台等を設置
大野市は光害に対応するため、2018年から福井工業大学、2019年には照明器具のリーディングカンパニーであるパナソニックとの連携を開始した。大野市が所有する施設の屋外照明改修計画書の作成にあたった福井工業大学の下川勇教授は当時をこう振り返る。
「エリア内の公共施設にある全ての照明器具を検査したところ、基準をクリアできる照明は1つもなかった。正直なところ、2023年度以内に星空保護区の認定を受ける目標はとても達成できないと思った」
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