老化を防ぐ「食事パターン」とは?...長寿の腸内細菌の育て方【最新研究】

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<健康長寿の秘訣は「腸内細菌」にあった...。アッカーマンシア菌とは? 食事性炎症指数(DII)の低い「炎症抑制食品」とは?>
脳、がん、肥満、メタボ、長寿、免疫、老化、便秘...。すべては腸内細菌に関係があった。
腸内研究の第一人者である内藤裕二・京都府立医科大学教授による話題書『健康の土台をつくる 腸内細菌の科学』(日経BP)より第4章「長寿と老化に関係する腸内細菌」を一部抜粋。
ピロリ菌の種類も違う? 沖縄エリアの腸内細菌はほかとは違う「欧米型」
残念なことに、この欧米で話題になっているアッカーマンシア菌は現代の日本人の腸にはほとんどいません。もともとはいたのに、食生活などの変化でいなくなったのか、もともといなかったのかはわかりません。
ですが、沖縄県大宜味村(おおぎみそん)で行われた調査から、沖縄の人の腸にはアッカーマンシア菌がいることが確認されています。
近年、沖縄では肥満やメタボリックシンドローム、生活習慣病が増加していますが、もともとは長寿者の多い地域として有名で、今でも、大宜味村は「ブルーゾーン」と呼ばれる世界の6つの長寿地域のひとつです。
沖縄の人の腸内細菌は、アッカーマンシア以外にも国内のほかの地域とは異なる特徴が見られます。たとえば、沖縄の人の胃にいるピロリ菌は、本州の人のピロリ菌とは遺伝子が異なります。
日本人の場合、胃がんの患者さんの99%にピロリ菌が関与しているとされていますが、実はピロリ菌にも種類があり、ある特定のたんぱく質CagA(カグエー)を作るタイプだと、胃がんの発生リスクは10倍にも跳ね上がることが報告されています。