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日本の「養殖」ダイヤモンドに世界が注目する理由

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2018年8月21日(火)11時00分
ニューズウィーク日本版ウェブ 広告制作チーム

「仮想通貨の世界で『マイニング(採掘)』という言葉がありますが、仮想通貨もラボグロウンダイヤモンドも、まさしくゼロの状態からその価値をマイニングするという共通点を持っている。以前から、双方の相性がとても良いと感じていたのです」

工場で生成されるとはいえ、その過程によりラボグロウンダイヤモンドにも個体差が生じる。つまり、そのひとつひとつが唯一無二の存在だ。安部氏は「個体に『情報という価値』を付加するためにも、ブロックチェーンは極めて有効です」と語る。

「個体に刻印されたIDとブロックチェーン上で管理される生成日や生成地、鑑定データなどの情報を紐付けることで、出自や来歴がいつでも追跡が可能です。しかしそれは、天然ダイヤモンドではほぼ不可能なのです」

天然ダイヤモンドにとって、数十億年前の生成日は特定不可能。また、消費者の手に渡るまでには多くの業者を経由するため、履歴を遡ることも難しい。しかも、鑑定書すら偽造されている可能性がゼロではない......。

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河崎純真/1991 年生まれ。15 歳からエンジニアとして働き始め、複数の IT ベンチャー設立、事業売却などを経験。米AMATELUS Inc.では COO を務める。ピュアダイヤモンドラボのブロックチェーンを担当

「一方、ブロックチェーンであれば、鑑定データなどの個体情報や取引履歴の改竄も不可能。消費者にとって大きな安心材料となるのです」

そう語るのは、ピュアダイヤモンドブロックチェーンの開発者である河崎純真氏。15歳からエンジニアとして活動し、これまで複数のITベンチャーの立ち上げや役員業務、事業売却に携わってきたハイパーエンジニアだ。

「国産のラボグロウンダイヤモンドは、日本のみならず海外でも流通される予定です。その場合、公開型のブロックチェーンであれば、その信頼証明を鑑定書だけに依存する必要はない。また、そうした流通の透明性は、新たな市場を創造する可能性も秘めています。例えば、ラボグロウンダイヤモンドとブロックチェーン上で発行されるトークン(代用貨幣)による仮想取引も可能となるのです」

無色透明ののみならず、天然では極めて希少なブルーにレッド、さらには天然には存在しないレインボーの生成も可能という、ラボグロウンダイヤモンド。世界の宝飾業界に投じられた、美しき「養殖」の一石が描く大きな波紋から目が離せない。

Text:高野智宏
Photo:宇田川 淳(インタビュー)

●問い合わせ先
ピュアダイヤモンドラボ株式会社 03-5324-0838

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