プロデュースは父デンゼル...JDワシントンが語る『ピアノ・レッスン』の魅力 「重圧はあった」
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<黒人差別が制度化されていた時代を描いた傑作『ピアノ・レッスン』の映画版に出演した俳優ジョン・デービッド・ワシントンに聞く>
ジョン・デービッド・ワシントンにとって、この作品に出演することは一家総出の大仕事だった。劇作家の故オーガスト・ウィルソンによるピュリツァー賞受賞の戯曲を映画化した『ピアノ・レッスン』(ネットフリックスで配信中)は、父デンゼルがプロデュースを、弟マルコムが監督を担当している。
『ピアノ・レッスン』は、1930年代の米北部で暮らすチャールズ家の面々が家宝のピアノを売ってお金にするかどうかをめぐり対立し......という物語。このピアノは、南部で奴隷として過酷な生活を送っていた一家にとって、大きな意味を持つものだった。
「黒人でなくても共感できると思う」と、ワシントンは言う。「南北戦争より前の時代、そしてその後も黒人差別が制度化されていた時代の米南部の暗部」を描く作品だが、もっと普遍的なメッセージが底流にあるというのだ。「そこがウィルソンの戯曲の魅力だ」
本誌H・アラン・スコットがワシントンに話を聞いた。
──今の時期にこの作品が世に出ることをどう思うか。
うまく言えないのだけれど、興奮と不安と好奇心と安堵が入り交ざった感じだ。2019年からこの役に取り組んでいるので、どんな反響があるのか興味がある。