復活したABBAの受賞なるか──2月発表のグラミー賞、知るべき3つのサプライズ
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<約40年ぶりに新作を発表したABBAが候補になり常連カニエ・ウェストはノミネートなしの大異変が>
2023年2月に発表される第65回グラミー賞では、ビヨンセやテイラー・スウィフトやアデル、ケンドリック・ラマーなど、人気アーティストが主要部門で候補入りした。
一方、意外な名前もある。1970年代にチャートを席巻したスウェーデンの4人組ABBAは、約40年ぶりの新曲「ドント・シャット・ミー・ダウン」が最優秀レコード賞などにノミネート。同賞には、ヒップホップ・ソウルの女王メアリー・J・ブライジの「グッド・モーニング・ゴージャス」も候補に挙がっている。
今回のノミネートの注目点をざっと整理しておこう。
■最大のサプライズ
1. ビヨンセとバッド・バニーが歴史的快挙
22年7月に最新アルバム『ルネッサンス』を発表したビヨンセは、グラミー史上最多の同時9部門で候補に。通算ノミネート数も、夫のJay-Zと並んでグラミー史上最多の88となった。
売れに売れたプエルトリコのラップ歌手バッド・バニーは、アルバム『ウン・ベラーノ・シン・ティ』が、スペイン語作品として初めて最優秀アルバム賞にノミネートされる快挙を成し遂げた。
もはや常連の感さえある韓国の男性グループBTSも、Kポップアーティストとして初めて同時に3部門にノミネート。英ポップグループのコールドプレイのアルバム『ミュージック・オブ・ザ・スフィアーズ』に参加した関係で、今年は最優秀アルバム賞候補にもクレジットが入っている。
2. ABBAの驚異的カムバック
2021年秋に約40年ぶりにアルバム『ヴォヤージ』を発表したABBAは、最優秀アルバム賞や最優秀レコード賞の候補に挙がっている。既にロックの殿堂入りを果たしているが、グラミー賞は受賞したことがない。
3. 現役まっしぐらのボニー・レイット
今年最大のサプライズは、73歳のカントリー歌手レイットのシングル「ジャスト・ライク・ザット」が、最優秀楽曲賞にノミネートされたことだろう。レイットはこれまでにグラミー賞にノミネートが26回、受賞は10回している大ベテラン。今年4月の第64回グラミー賞授賞式では特別功労賞生涯業績賞まで受賞しているが、リアルに現役であることを見せつけた。