「YouTubeで調べてもいいのでしょうか?」...池上彰が説く、デジタル時代に子供に「教養」を身につけさせる方法とは
差別はいけないと誰もが思っているのに差別はなくならない。なぜなのか。考えを深める中で、差別が生まれた経緯を知り、人間の愚かさに気づくこともあるでしょう。その発見は、自身が差別をしないふるまいにつながっていくはずです。
歴史を深く掘り下げると、「今」は「過去」のできごとの上に成り立っていると実感します。そして自分もまた、よりよい「今」を築くための社会の一員だと思い至る。それこそが私の考える教養です。
YouTubeは、教養を得るための最初の小さな一歩です。そこで終わらせてはいけない。精度の高い情報を手に入れるには、手間と時間がかかります。子どもたちには、手間惜しみしない習慣をぜひ身につけてほしいですね。
そして、得た知識をさらに掘り下げ、自分なりの考えを深めることで教養を身につけていく。教養のある人の人生は豊かなものになるでしょうし、つらいことからも逃げずに立ち向かっていけるはずだと思います。
『池上彰のこれからの小学生に必要な教養』
池上彰[著]
主婦の友社[刊]
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