なぜ胃腸科の専門医は「朝食にパンを食べるな」という本を出したのか...いまイチオシの4冊
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<IT内製化の道筋、名著『失われた時を求めて』コミック版、専門医が教える食の「誤解」、好きなことを仕事にして成功する術──。いまイチオシの4冊の本>
各出版社の「これはぜひ推したい!」という本を揃えたコーナー、「出版社のイチオシ」です。フライヤーで要約をご紹介しきれない書籍の中で、各出版社のオススメを記事形式でご紹介します!(この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です)
IT内製化に向けた第一歩となる1冊
『ITエンジニア採用とマネジメントのすべて
「採用・定着・活躍」のポイントと内製化への道筋が1冊でわかる』
著者:久松剛
出版社:かんき出版
多くの企業では、少子化を背景に人手不足が加速している状況でしょう。DXのトレンドによって、特に採用が難しくなっているのが「ITエンジニア」です。
本書は、著者が10年以上の歳月をかけて培った、
・ITエンジニア採用を成功させる具体的な手法
・入社後の定着、活躍に必要なポイント
・ITエンジニアとの付き合い方
など、「ITエンジニア採用とマネジメント」に必要なノウハウを1冊に凝縮したものです。
著者は様々な企業規模、予算規模でITエンジニア採用、マネジメント業務に奔走していた経験があるため、本書で公開されている内容は、どんな企業でも実践可能なレベルに落とし込まれています。また、採用難に至る歴史的な背景から述べられているため、採用シーンの現状を整理できる作りになっています。
人事担当者のような現場担当者の役に立つのはもちろん、本書を社長、役員などの経営陣に手渡せば、IT内製化に向けて社内のすり合わせがスムーズに行われるはずです。
(編集部 金山哲也)
難解な名著をコミック版で
『失われた時を求めて フランスコミック版
花咲く乙女たちのかげに』
著者:マルセル・プルースト
イラスト:ステファヌ・ウエ
翻訳:中条省平
出版社:祥伝社
いつかは読みたい文学作品といえば、マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』ではないでしょうか。全7篇からなる長編で、文章も難解。途中で挫折した方も多いはず。そこでおすすめしたいのが、このコミック版です。
本書は、『失われた時を求めて』の第二篇「花咲く乙女たちのかげに」を原作に忠実にコミック化した作品の翻訳です。原本はフランスだけで10万部以上も売れている人気シリーズ。本国フランスでは、大学や高校の授業にも採用されています。
小説の世界観はそのままに、ストーリーも枝葉の部分を落としただけで、あくまで原作のまま、安易な意訳・超訳とは一線を画している編集も素晴らしい。そして、オールカラーの美しく細密な絵。作品舞台となるサロンをはじめ、建物、街並、服装などが忠実に再現されているので、作品の時代や舞台背景が具体的なイメージとなって浮かび上がります。
翻訳版で特筆したいのが、中条省平さんの訳と解説です。中条さんが「映画の字幕のように訳したい」と意識された文章の心地よさ。詳細な註と解説も、この大作を味わうための最良のガイドです。
第1篇「スワン家のほうへ」の出版から6年。多くの読者の方から、続編のお問い合わせを頂戴し、第2篇の刊行はまさに「お待たせしました」という気持ちです。
1コマの中に、小説数行に当たる内容が凝縮されている箇所もあるので、小説と照合しながら読むのも楽しい。20世紀最高傑作かつ最大で難関といわれる作品を味わうための緒(いとぐち)の本として、自信をもっておすすめします。
(書籍編集部 栗原和子)