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長距離バスや車、貨物列車に飛び乗っての放浪の旅
From Nicholas Syracuse @nicholas_syracuse
<旅は人を惹きつける。旅そのものを20年以上ライフワークとしているニコラス・シラキューズが、一風変わった旅人たちを撮る>
旅は人を最も惹きつけるものの1つだろう。古今東西、さまざまな人がさまざまな理由で、さまざまな形で旅をしてきた。今回取り上げるInstagramフォトグラファーは、ティーン時代に長距離バスのグレイハウンドでアメリカを横断して以来、旅そのものを20年以上ライフワークとしているニコラス・シラキューズだ。アリゾナ出身のアメリカ人である。
その旅のスタイルは、現代社会の、とりわけアメリカで大半の人々が経験するものとは大きく異なっているだろう。なぜなら、シラキューズの旅は――少なくとも外見上は――放浪の旅だからだ。目的地などは特別に設定せず、長距離バス、車、あるいは貨物列車に無賃で飛び乗っての旅だからである。
被写体も一風変わっているかもしれない。家出した少年少女、あるいは世を厭って一般社会から離れた人々だ。ホームレスではない。旅先で見つけた廃墟の家、あるいは草原、貨物列車の荷台を、彼らは自分の家と呼ぶ。
それは一時的なものでない。被写体の大半がその人生を放浪の中で送り、終わっていくだろう人々だ。こういった人たち、また放浪の旅の中で彼らに絡みついている環境がシラキューズの被写体なのである。
作品には耽美性が漂い、非常にムードがある写真が多い。ときには、ハイエンドのファッションブランドのビジュアルストーリーかと錯覚してしまう。だが、意図的にそうした写真を狙っているのではないとシラキューズは言う。
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