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少年のように、時には素人っぽく――戦争写真家が撮る日常
同時に、破壊された建物や手足を失った子供たちなどの写真要素や構図は、緻密に計算されている。それが織り重なり、一見、微笑ましい風景であるがゆえに、戦争の本質的な何か、あるいはその空気から逃げることのできない抑圧感が漂ってくるのである。
これは、彼が16歳という早い時期に写真を始め、18歳のときにはすでに――彼自身によれば偶然らしいが――イラン・イラク国境沿いで難民を撮り始めていたためかもしれない。その後は、イランのさまざまなニュース・エージェンシーでキャリアを積み、15年以上も紛争地帯を取材してきた。当初から戦争写真家にあこがれ、そうした人生を送りたかったという。実際、生と死が隣り合わせである紛争地での経験は人生でもっとも貴重なものの1つになっている、とサイーディは言う。
【参考記事】難民キャンプで生まれ育ち、写真家になった男
だが、今は最前線には興味がない。それよりも数歩下がって、一般人の日常や、多くの人に影響を与える問題を探っていきたい、と彼は言う。インスタグラムで発信しているが、イランのウルミア湖では地球温暖化と近辺に100カ所以上設置されたダムの影響で消滅化と汚染被害が出始めており、そうした環境問題もその1つだ。彼が得意とし、より好む白黒写真だけでなく、カラーでも撮られている。
とはいえ、紛争地から興味が失せたわけではない。紛争地の日常と民間人の生活はむしろ、今後も彼の主な被写体であり続けるだろう。「次のプロジェクトは?」という問いには「現在は、シリアと北朝鮮のビザ待ち」という答えが返ってきた。
今回ご紹介したInstagramフォトグラファー:
Majid Saeedi @majidsaeedi
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