- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- 日本の首相の言葉はどうして心に響かないのか?
日本の首相の言葉はどうして心に響かないのか?

コロナ対応への批判などで菅政権の支持率は下がっているが…… Rodrigo Reyes Marin/Pool/REUTERS
<「密室トーク」を重ねて首相に上り詰めた途端、国民との直接対話のコミュニケーションを求められる>
菅義偉首相の支持率が下がっていますが、コロナ禍という危機への対処に難渋していることは別として、よくあるパターンという印象があります。つまり、日本の政治家というのは、首相になるまでは「パブリックスピーチ力」を問われないのに、総理になった途端に国民との直接対話を求められる、そこで多くの首相が見事に失敗する、そんなパターンです。
政治家はいつも演説をしているので、初対面の人とのコミュニケーションのプロというイメージがありますが、日本の場合は違うと思います。新人候補から派閥や党の要職を経て大臣を経験して当選を重ねる間、政治家が関わるのはもっぱら「密室型のコミュニケーション」です。
「例の件ですが」
「ああ、あれね」
「あんな線でどうでしょうか?」
「うーむ、ただ例の筋がどう言うかだね」
「では、基本はあの線で、問題の点だけは先送りで?」
「まあ、そんな構えかな」
日本の政治家はそのような「あうんの呼吸」の密室言語のプロです。政治家が会食をやめられないのは、贅沢が好きだからではなく、こうした密室型の会話が仕事だと信じているからです。
首相になった途端に始まる国民との直接対話
この種の極端な省略話法の場合は、表情や声色など「非言語の要素」も重要で、だからこそ対面でないと伝わらないし、明確な合意もできません。例えば、ZoomやTeamsを使ったオンライン会議で「例の件は?」「まああの線だな」とブツブツ喋っても何も伝わらないし、第一バカみたいです。
菅首相の場合も、そうした密室トークのプロだからこそ総理・総裁にまで上り詰めたわけですが、上り詰めた坂の上に立った瞬間には、全く状況が一変したわけです。その瞬間から全国民の注目を浴び、全国民に向けて語りかけないとならないからです。
ここには壮絶な落差があります。つまり問題は菅首相だけではないということです。では、何が問題で、どうしたら変えられるのでしょうか?
トランプが南米ギャング団幹部を国外追放、司法との対決に直面 2025.03.19
株価下落、政権幹部不和......いきなり吹き始めたトランプへの逆風 2025.03.12
施政方針演説で気を吐くトランプに、反転攻勢の契機がつかめない米民主党 2025.03.06
令和コメ騒動、日本の家庭で日本米が食べられなくなる? 2025.02.26
ニューヨーク市長をめぐる裏切りのドラマがリアルタイムで進行中 2025.02.19
トランプの政策に日本の現状を重ねて共感するのは、とんだお門違い 2025.02.12
石破首相は日米首脳会談でガザ難民受け入れ問題をスルーするべき 2025.02.06
-
経験1年必須/ITコンサル/SE/Sierからコンサルタントへ/外資系プロジェクト有/残業少
株式会社ノースサンド
- 東京都
- 年収500万円~1,600万円
- 正社員
-
外資インフラベンダー PM/システムエンジニア/詳細設計/サービス関連の会社/Windows
株式会社スタッフサービス
- 東京都
- 月給23万5,000円~55万円
- 正社員
-
東京/港区/外資系企業での一般事務・庶務 英文の読み書きスキルを活かせる/年休124日/転勤なし
日本アスペクトコア株式会社
- 東京都
- 年収308万円~332万円
- 正社員
-
外資系顧客向けシステムエンジニア/システムインテグレータ・ソフトハウス
株式会社リファルケ
- 東京都
- 年収450万円~1,260万円
- 正社員