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共和党の異常事態、ベイナー下院議長辞任と「しぶとい」トランプ
そんな中、今年になって、保守系のCMP(Center for Medical Progress)という団体が「PPは臓器・組織売買の常習犯」だというビデオ告発を行ったのです。その内容に関しては評価が割れています。PP側は内容を虚偽だとしており、既に裁判所(複数)からはビデオの公開が禁止されています。オバマ政権をはじめとする民主党も同じです。
CMPは隠しカメラを使って、ニセの企業を騙った俳優をPPに潜入させ、一種の「おとり捜査」的な手法を使って疑惑をデッチ上げたというのが、民主党の立場です。
一方で共和党の保守派は、「巨大スキャンダル」だとして、PPへの激しい批判キャンペーンを開始し、大統領候補の予備選においても争点に据えつつあります。そんな中で、「PPへの助成が少しでも入っている予算は通さない」という激しい感情論が盛り上がっているというわけです。
要するにイデオロギー100%の動機であって、ベイナー議長としては、こんな理由で「政府閉鎖」つまり不要不急の連邦政府機能の停止などという事態に持っていくことを「してはならない」という確信に至ったのだと思います。そこで議長は大きな決断をしたのでした。
それは「自分のクビと引き換えに議長権限で予算案の採決をする」ということです。現時点では、まだ採決に至っていませんが、時間の問題とも言われています。
さて、仮にこれで予算が通り下院議長が辞めたとして、今後の政局はどうなるのでしょうか?
仮に予算バトルで負けると、怨念を抱えた保守派はさらに強硬になると思います。具体的にはジェブ・ブッシュ候補が標的となりそうで「お前は中絶反対派(プロ・ライフ)だと言っているが信用できない」とか、「移民問題で穏健過ぎる」などの攻撃を強めるに違いありません。
若手のホープと期待されるマルコ・ルビオ候補なども、右派に寄り添うか、中道のイバラの道を歩くのか、どちらかの選択を迫られるでしょう。どちらに転んでも楽な道ではありません。
そんな中、保守派の方は、「主張がエスカレートすることで、中間層は離反し、本選候補としては勝ち目がなくなっていく」というワナにどんどんはまっていくことになります。ということは反対に、「口は悪いが中道的でもある」ドナルド・トランプの支持が回復することも予想できます。
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