- HOME
- コラム
- 辛口風刺画・中国的本音
- 金正恩にビンタを張られた習近平
金正恩にビンタを張られた習近平
このビンタはいったい誰の顔に向かって放たれたのだろうか。
北朝鮮が今月2日に「8日から25日の間に『光明星号』を発射する」と発表した後、米高官は北朝鮮が弾道ミサイル技術を利用して発射することは国連安保理、中国そして国際社会の軽視であり、北朝鮮への追加制裁に反対する国へのビンタだ、と発言した。3日、中国外交部のスポークスマンはアメリカに対してこう反論した。「6カ国協議が中断し、一部国家が圧力と制裁を叫ぶ中、北朝鮮は核実験を始め、その後も実験を重ねてきた。その意味では、北朝鮮は確かにある国家に対してビンタを放ったと言える。それが誰の顔に向けられたものだったのかは、ビンタを受けた者だけが知っている」
北朝鮮は7日、人工衛星「光明星4号」を発射した。この人工衛星を載せたミサイルの射程は約1万3000キロで、理論上ではアメリカ大陸のどんな場所にも到達できる。しかし、一方で今回発射された軌道は中国沿岸部に沿っていた。さらにこの日は中国にとって旧暦の大みそかというとても重要な日でもあった。家族全員が集まっていっしょに大みそかの夕食を食べる祭日を、北朝鮮はよりによって発射日に選んだ。これは春節の「お年玉」と言えるのだろうか。
昨年12月、金正恩は北朝鮮がすでに水爆を保有した、と宣言。今年1月に4度目の核実験を実施した。今回の核実験はアメリカからはるか遠い場所で行われたが、中国国境からはわずか100キロだ。東北地方の一部の学校のビルは震動で揺れ、授業は休講になった。もしこの核実験も金正恩がアメリカに放ったビンタだったのなら、なぜ中国人が被害者になるのだろう。
金正恩のビンタは誰の顔に放たれたのか、中国外交部のスポークスマンは知らないのかもしれない。ただ、私や全世界の多くの中国人ははっきりと見た。習近平の顔に金にビンタされた跡がくっきり残っているのを......。
<次ページに中国語原文>
この筆者のコラム
日本とアジアの間にそびえ立つ巨大すぎる慰安婦像 2017.08.25
世界と中国人が越えられないネットの「万里の長城」 2017.07.24
死の淵に立っても劉暁波を容赦しない「人でなし」共産党 2017.07.13
習近平が私営企業に押す「共産党印」の不安 2017.06.19
「愛国」という重荷を背負った中国国産旅客機 2017.05.10
「密告奨励法」で中国は暗黒時代に逆戻り 2017.04.25
トランプから習近平への「初対面の贈り物」 2017.04.10