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カタルーニャ騒然、前州首相プッチダモン身柄拘束の意味
スペイン政府が強制的に行った昨年12月のカタルーニャ議会選挙では、「亡命」中や獄中の政治家も出馬した。歴史的に高い投票率の中で、彼ら全員が当選し、再び独立派がカタルーニャ議会の過半数を占めた。ところが、再選を果たしても、カタルーニャでの政治活動が許されることはなく、テロリストなどに適用される「国家反逆罪」容疑者とされている。最高禁固30年の重罪だ。
カタルーニャでは彼らを「政治犯」と呼ぶ一方で、スペイン政府は「スペインには政治犯は存在しない」と主張し、締め付けは厳しくなるばかりで、アート分野における表現の自由までも侵害している。
最近の目立った例としては、首都マドリード生まれの著名な芸術家サンティアゴ・シエラによる、カタルーニャの「政治犯」たちの肖像写真を題材として使った作品「スペインの現代政治犯」が、2月にマドリードで行われたARCO国際アートフェスティバルで展示される予定だったが、スペイン当局の検閲によって禁止された。
そんな中、「亡命」中のプッチダモンの身柄が拘束された。バルセロナでは「政治犯釈放」デモが激しさを増し、カタルーニャ全土が揺らいでいる。
通常、テロ行為のような暴力なくして「国家反逆罪」とはされないが、ドイツが、非暴力の反政府イデオロギーを理由に、その容疑者としてプッチダモンをスペインへと引き渡すことになれば、民主主義に基づく選挙で選出された議員たちを、中央政府とは反対の立場であることを理由に、容赦なく投獄しているスペインの方針を認めることになる。
プッチダモンの身柄がスペインへ引き渡された時、今回のカタルーニャの独立運動は終焉を迎えるかも知れない。しかし、本当の終焉は、ヨーロッパが掲げる自由な思想に基づく民主主義なのかも知れない。
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