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【保存版】平成30年間の新卒採用:人気企業、求人倍率、新入社員タイプ...
平成3~4年:ソニーが大学重視採用に一石を投じた
ソニーは平成3年、大学名不問・職種別採用を打ち出した。大学名を聞かずに採用するなど世間はにわかに信じがたかった時代。その職種に必要な資質や能力をあぶり出し、どうすれば大学名が分からなくても見極められるのかを考え抜いた採用方法は、世間の話題になった。
大学入試に通ったという知力(ポテンシャル)重視の採用から、個を見極めようという動きが少し始まった時代だ。
人気企業ランキングでは、文系で上位が商社から旅行業界へと変化し始める。
平成5~8年:バブル崩壊が雇用市場にも本格的に影響
完全失業率は平成4年から上がり始め、大卒の求人倍率は平成5年に2.0倍を割り込む。
バブル崩壊の影響が、雇用市場にも出始めた。この頃から完全失業率は悪化し続ける。新卒採用も環境が激変し、平成6年には、筆者が属していた「就職ジャーナル」が生み出した「就職氷河期」が新語・流行語大賞の審査員特別造語賞を受賞。内定を複数取れる学生と、なかなか取れない学生との2極化が進み始める。
人気企業ランキングは、理系でNEC、ソニー、富士通の3強が崩れ始め、資生堂、松下電器産業、石川島播磨重工業がトップ3内に顔を出す。
平成9~11年:大手企業が中高年を大リストラ
平成9年にはついに北海道拓殖銀行が破綻し、山一證券が自主廃業に追い込まれた。「社員は悪くない」という山一證券の野澤正平社長の映像は、今でも時々テレビで流れる。
大手企業は中高年のリストラ(Restructuring:本来は事業の再構築)という名の人員削減を進める一方で、将来のために新卒採用には力を入れていた。
しかし、それを上回る志望者が押し寄せたので、大卒求人倍率は1.45倍だが、従業員規模別に見ると、大手企業(従業員1000人以上)では0.36倍、中堅・中小企業(従業員1000人未満)では2.73倍と大きな開きがある。翌平成10年には、大手0.54倍、中堅・中小3.11倍と差はさらに開く。
この時代は、大手に行きたくても行けず、景気が回復してからの「リベンジ転職」潜在層を多く生み出す結果となった。平成11年からは、中堅・中小企業の採用意欲も下がり、求人倍率は全体に下がってゆく。
人気企業ランキングでは、1位が文系でNTT、理系でソニーの時代がしばらく続く。
平成12~14年:就職したくてもできずに非正規の道へ
平成12年、大卒求人倍率がついに1.0を切り、就職したくてもできない学生たちはフリーターや派遣などの非正規社員にならざるを得なかった。非正規社員に多くの教育投資をする企業は少なく、教育の機会の差がその後の人生にも影響を与えることになる。
平成13年から、ついに完全失業率が5.0%を越える。
人気企業ランキングでは、平成3年設立の携帯電話会社NTTドコモが10年の時を経て、平成13年に初めてベスト3に顔を出す。
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