コラム

災害対策、事故予防に 気象データの活用がモビリティ分野にもたらすメリット

2022年11月04日(金)13時25分

現在、高齢者の日常生活の足の確保や災害時の避難などが日本の社会課題になっている。気温、気圧、湿度は熱中症、腰痛、膝の痛み、便通などにも影響する。体力のない高齢者に適した外出時間や、ふさわしい移動手段や衣服もある。雨や雪など事故につながりやすい時間が予測される場合は、別の日に買い物や通院を済ませるように促し、災害時の避難についても事前に対応できることがあるだろう。

新しい分野とモビリティを掛け合わせて新サービスを創造する動きがMaaSをキーワードに政策としても進められているが、MaaSやスマートシティの事例に気象データを用いた取り組みは目にしたことがない。気象データを駆使したサービスの登場に期待したい。

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プロフィール

楠田悦子

モビリティジャーナリスト。自動車新聞社モビリティビジネス専門誌『LIGARE』初代編集長を経て、2013年に独立。国土交通省の「自転車の活用推進に向けた有識者会議」、「交通政策審議会交通体系分科会第15回地域公共交通部会」、「MaaS関連データ検討会」、SIP第2期自動運転(システムとサービスの拡張)ピアレビュー委員会などの委員を歴任。心豊かな暮らしと社会のための、移動手段・サービスの高度化・多様化とその環境について考える活動を行っている。共著『最新 図解で早わかり MaaSがまるごとわかる本』(ソーテック社)、編著『「移動貧困社会」からの脱却 −免許返納問題で生まれる新たなモビリティ・マーケット』(時事通信社)、単著に『60分でわかる! MaaS モビリティ革命』(技術評論社)

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