- HOME
- コラム
- 犯人目線で見る世界 ダークサイドの社会学
- 防犯効果を高める「ホットスポット・パトロール」とは…
防犯効果を高める「ホットスポット・パトロール」とは? 日本の「ランダム・パトロール」との違い
発見したそれぞれのホットスポットでは、犯罪者にプレッシャーを与えるため、しばらく滞在することが重要だ。ジョージ・メイソン大学のクリストファー・コーパー准教授はデータ分析に基づき、ホットスポットに滞留する時間は15分がベストということを発見した。15分までは滞留時間が長くなれば長くなるほど防犯効果は高まるが、その時間を超えて滞留していると防犯効果は低下する、というのだ。このメカニズムは「コーパー曲線」と呼ばれている(図表2)。
15分とは何やら微妙な時間だが、なぜそれ以上とどまると防犯効果が下がり始めるのか。長くいればいるほど防犯効果は高くなるようにも思えるかもしれないが、おそらく次のようなことなのだろう。
ある窃盗団が待機している場所に15分間とどまったということは、次の場所(つまり、別のホットスポット)でも15分間とどまることが予想される。したがって最短なら15分で戻ってきてしまう。それでは時間が足りず、犯行を完遂できない。しかし1時間とどまった場合には、次の場所でも1時間とどまることが予想される。つまり、最短でも1時間は戻ってこない。それなら余裕で犯行を完遂できる。このような意識が働き、防犯効果に差が出るのかもしれない(図表3)。
15分という数字がそのまま日本に当てはまるかどうかは分からない。そうした実験は日本では困難なのでデータが取れないからだ。しかし、参考になる数字であることは間違いない。個人的には、日本ではアメリカのようにホットスポットが集中していないので、15分でなくても、たとえ5分~10分でも効果が期待できると思われる。
不法投棄に落書き...凶悪事件の現場に見る「割れ窓理論」の重要性 2024.12.10
本当に「怠慢」のせい? ヤンキース・コールがベースカバーに走らなかった理由を考察 2024.11.12
日本に「パワハラ」や「クレイマー」がはびこる理由 2024.10.15
弱体化が続く町内会・自治会と地域防犯の切っても切れない関係 2024.09.12
「危険ドラッグ」の呼称が注意喚起になっていない理由 2024.08.07
-
社会保険労務士/完全週休2日制/第二新卒歓迎/年間休日120日以上/外資系企業/語学力を活かせる
KPMG社会保険労務士法人
- 東京都
- 年収340万円~600万円
- 正社員
-
税務・税理士/エージェントおすすめ求人/外資系企業/語学力を活かせる/経験者優遇/完全週休2日制
SUパートナーズ税理士法人
- 東京都
- 年収500万円~1,000万円
- 正社員
-
外資系顧客向けシステムエンジニア/システムインテグレータ・ソフトハウス
株式会社リファルケ
- 東京都
- 年収450万円~1,260万円
- 正社員
-
税務・税理士/完全週休2日制/語学力を活かせる/外資系企業/上場企業/管理職・マネージャー
デロイトトーマツ税理士法人
- 東京都
- 年収800万円~1,000万円
- 正社員