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アストラゼネカ製ワクチンの公費接種、日本でもようやく承認 もっと早く認めていれば有観客の五輪もできたはずだが
その時、グリーン准教授は「私たちは実験室から出て説明する必要があることを悟った」という。一方、10年かかると言われたワクチンを1年もしないうちに実用化してみせたギルバート教授は「私たちは成功したワクチンのため悪く報道され続けた」という矛盾を打ち明けている。
「雨」を防ぐ「傘」と「レインコート」
台湾の健康永続教育基金会理事長の邱淑媞・前衛生福利部国民健康署長のたとえを借りると、コロナウイルスが「雨」なら、ロックダウン(都市封鎖)やマスク着用といった非医薬品介入は「傘」で、ワクチンは「レインコート」だ。日本では「傘」ばかりが強調され、「レインコート」の着用が欧米に比べて遅れてしまった。
先日もワクチン懐疑主義を紙面でやりたいという週刊誌から取材依頼があり、取材は断ったものの「おカネを払って自分たちの雑誌を買ってくれる大切な読者の命を危険にさらすデタラメな原稿を書いてどうする」と説教してしまった。誤ったペンによる事実上の"殺人"を黙認するのも犯罪だと考えたからだ。
ベネフィットを説かずにことさらワクチンの副反応ばかりを書き立ててきた大手メディアも同罪だ。
日本の専門家が「レインコート」の効用を早くから強調し、AZ製ワクチンの公費接種を承認するよう促していれば、感染拡大という悲惨な状況で東京五輪を開催するような事態は回避できたはずだ。それが残念でならない。
「コロナ怖いぞ」と言い続けてきた日本の専門家は今や「オオカミ少年」扱いで、多くの日本人が「傘」を差さなくても自分は大丈夫と思い込んでしまっている。AZ製ワクチンは日本国内でも製造される。「レインコート」の展開に一刻の猶予も許されない。