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アストラゼネカ製コロナワクチン、欧州15カ国以上で使用を一時中止。火付け役はEUというより北欧の国々
欧州医薬品庁(EMA)によると、問題のバッチ(セット)には100万回分が含まれており、EU17カ国で配布されたという。
安全なのか否か、揺れる国々と組織
このころから、フランスではほぼ毎日のように、アストラゼネカ社のワクチン問題を、トップニュースの扱いで報じていた。もう同社製のワクチン投与は始まっているのだ。これは大問題だ。
因果関係は証明されていないこと、欧州医薬品庁は「安全だ」と認めていること、具体的に症状が出たのは◎人中◎人など、具体的な数字をあげて、説得につとめていた。
このような事態になるもっと前から、同社製のワクチンは、フランスやドイツ等で、65歳以上の投与をしない方向になったり許可したり、揺れていたのだが。
薬剤疫学教授であるスティーブン・エバンス氏(London School of Hygiene & Tropical Medicine)はロイター通信に対し、「これはヨーロッパでの、いくつかの孤立した報告に基づく超慎重なアプローチである」と述べた。
「ワクチンの副作用が疑われる自発的な報告の問題点は、因果関係と偶然を区別することが非常に難しいことです」と述べ、コロナウイルスによる病は、血液凝固と非常に強く関連していると付け加えていた。
14日(日)にはアイルランドが投与を中止した。さらにイタリアでは、前日にワクチンを接種した教師が死亡したことを受けて、日曜日にワクチン接種を大変短い間停止した後、イタリアのピエモンテ州(北西部)ではワクチン接種の再開を決定した。しかし、予防措置として同社のワクチンを除外した。
イタリア医薬品庁のトップ、ジョルジオ・パル氏は、同社のワクチンが「いかなるリスクもない」と断言し、「発生するリスクよりもメリットが大きい」と考え、「感情論」を乗り越えて「科学的データ」に基づくことを呼びかけた。
このように次々と一時中止の国が続いたことで、アストラゼネカ社は14日(日)に声明を発表した。
それによると、「同社のワクチンを、EUおよび英国で接種した1700万人以上の利用可能なすべての安全性データを慎重に調べた」結果、特定の年齢、性別、バッチまたは国のグループにおいて、肺塞栓症、深部静脈血栓症(DVT)または血小板減少症のリスクが増加したという証拠は得られなかった」と述べている。
一方、EUおよび英国では、ワクチンを接種した人に、血栓症(DVT)や肺塞栓症が報告されているが、「この規模と、類似した規模の一般の集団で自然に発生するよりもはるかに少ない」としていた。
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