米IRS長官代行が数日で交代、財務長官がマスク人事に反発

トランプ米政権(共和党)のベッセント財務長官(写真)は18日、傘下の内国歳入庁(IRS)長官代行にマイケル・フォークエンダー財務副長官が指名されたと明らかにした。写真は14日、アルゼンチンで撮影(2025年 ロイター/Agustin Marcarian)
[ワシントン 18日 ロイター] - トランプ米政権(共和党)のベッセント財務長官は18日、傘下の内国歳入庁(IRS)長官代行にマイケル・フォークエンダー財務副長官が指名されたと明らかにした。ベッセント氏はXへの投稿で「IRSの信頼を回復させる必要があり、私はフォークエンダー氏が適任だと確信している」と記した。
この件を最初に報じた米紙ニューヨーク・タイムズによると、政府効率化省(DOGE)を率いる実業家イーロン・マスク氏が15日、IRSの捜査官を務めてきたゲイリー・シャプリー氏を長官代行に指名する人事を強行。ベッセント氏は自身が知らないうちに、同意もなくシャプリー氏が指名されたと反発して撤回を求め、同氏は就任から3日足らずで退任を迫られた。
シャプリー氏は、バイデン前大統領(民主党)の次男ハンター・バイデン氏の税金滞納について連邦議会で内部告発をしていた。
ベッセント氏は投稿で、シャプリー氏がIRSに留まり、同じくハンター氏の調査に携わったジョセフ・ジーグラー捜査官とともに改革に向けた1年間の調査を続けると説明。「シャプリー氏のIRSの持続的で永続的な改革に向けた情熱と思慮深さは私たちの取り組みにとって必要不可欠であり、財務省がIRSの再検討と改革を一緒になって進める中で、彼は引き続き財務省での私の最も重要な上級アドバイザーの1人だ」とコメントした。
DOGEにコメントを要請したものの、すぐには応じなかった。