スウェーデン中銀、政策金利据え置き 「今後も維持」示唆

スウェーデン中央銀行は20日、予想通り政策金利を2.25%で据え置いた。写真はテデーン総裁。1月撮影。TT News Agency提供(2025年 ロイター/TT News Agency/Claudio Bresciani)
[ストックホルム 20日 ロイター] - スウェーデン中央銀行は20日、予想通り政策金利を2.25%で据え置いた。依然として低迷している国内経済と、インフレの兆候や世界的な貿易摩擦のリスクを踏まえた。
2022年後半に10%を超えていたインフレ率が落ち着きを取り戻したことを受け、昨年春以来、政策金利を6回引き下げてきた。
1月の利下げ決定時には、政策金利はおそらく現サイクルでの底辺に到達したとの認識を示していた。それ以降のインフレ率は予想を上回り、2%の目標を大きく超えている。
中銀は「政策委員会は政策金利を2.25%で据え置くことを決定し、今後もこの水準を維持すると考えている」とした。その上で「情勢を注意深く監視し、インフレや経済活動の見通しが必要とする場合には行動を起こす」と強調した。
今年のインフレ率は2─3%と予想。物価上昇圧力は来年に向けて緩和するとの見方を示した。
「年初の物価上振れは一時的なものと評価されている。しかし政策委員会は、インフレ率が想定通りに低下しないことになりかねない波及効果を警戒する」とした。
キャピタル・エコノミクスの欧州エコノミスト、エイドリアン・プレッテジョン氏は「エネルギーを除いたCPIF(総合インフレ率)は向こう2年、2%を上回り続けるとみている。中銀の次の動きは来年以降になるだろうが、利上げではないかと考えている」と述べた。
ノルデアは、中銀のメッセージは予想よりハト派的だと評価し、中銀が現下のインフレ上昇の本質を見抜いていると指摘した。今後、政策金利が維持されると予想した上で、予測のリスクは利上げと説明した。