米教育省解体目指す大統領令署名、トランプ氏「廃止を開始」

3月20日、トランプ米大統領は、教育省を事実上解体することを目的とした大統領令に署名した。写真は、同省前で抗議をする人。3月12日、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Nathan Howard)
Jeff Mason Andy Sullivan
[ワシントン 20日 ロイター] - トランプ米大統領は20日、教育省を事実上解体することを目的とした大統領令に署名した。学校政策はほぼ完全に州や地方の教育委員会に委ねられることになる。
トランプ氏はホワイトハウスでの署名式で、今回の大統領令によって教育省の「廃止を開始する」とし、「教育を本来あるべき州に戻す」と述べた。
教育省は先週、職員の約半数を21日付で一時帰休にすると発表していた。
大統領令は、教育省を学生ローンや「ペル・グラント」(返済不要の奨学金)の管理など基本的な機能に縮小することを目指している。
トランプ氏は同省が「何の役にも立っていない」とし、「できるだけ早く閉鎖するつもりだ」と述べた。
完全な廃止には議会の承認が必要になる。共和党は上下両院で過半数を握っているが、こうした法案の可決には上院で60票の賛成が必要で、民主党の協力を得なければならない。
トランプ氏は同省を完全に廃止する法案が最終的に議会で採決にかけられるとの見方を示唆した。